カメラマンとして独立したものの、「なかなか依頼が来ない」「毎月の売上が安定しなくて不安…」と感じていませんか?
もしかすると、撮影スキルだけに頼っていて、ほかに必要なスキルや戦略を見落としているかもしれません。
この記事では、カメラマンやフォトグラファーが着実に依頼を増やす方法を解説しています。集客効果を高めるヒントが詰まっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ちなみに、新潟市で活躍するフォトグラファー・坂井さんの成功事例も載せています。地方でも工夫次第でバンバン仕事を獲得できますよ。
カメラマン・フォトグラファーの集客方法7選
カメラマンやフォトグラファーにおすすめの集客方法をまとめました。
- Instagramで発信する
- インフルエンサーマーケティングを行う
- ポートフォリオサイトを公開する
- ブログを運営する
- 素材サイトに写真を提供する
- マッチングサービスに登録する
- カメラマン派遣サービスに登録する
複数の施策を組み合わせることで相乗効果が期待できます。まだ取り組んでいない方法があれば、ぜひ試してみてください。
Instagramで発信する
手軽に集客する方法としてSNSが挙げられますが、中でもInstagram(インスタグラム)はカメラマンに向いています。
インスタは画像や動画の投稿に特化しているため、作品を視覚的にアピールでき、ブランディングやファン化につながりやすいのです。
ただし、人物写真や自然写真・ポートレートなどジャンルを混在させると、何が得意なのかが伝わりにくくなります。インスタを運用する際はまず自分の得意分野を明確にし、コンセプトを統一するようにしましょう。
インフルエンサーマーケティングを行う
インフルエンサーは自分の言葉で商品やサービスを紹介するため、従来の宣伝と比べて「信頼できる」「共感できる」と感じてもらえるケースが多いです。
インスタグラマーやYouTuberにモデルを依頼して、あなたが撮影した写真を投稿してもらいましょう。
家族向けの撮影を得意としているなら、子育て中のママインフルエンサーにPRを依頼するのはいかがでしょうか。フォロワーが同じく子育て世代であればターゲット層に合ったプロモーションとなり、成果につながりやすくなります。
ただし、インフルエンサーを選ぶ際にはフォロワー数だけで決めないようにしましょう。
- どのような投稿が多いのか?
- 一番反応が良い投稿は?
- フォロワー層はどのような人たちか(年齢層、興味関心など)?
- フォロワーがフォローしているほかのアカウントはどんなものか?
複数のインフルエンサーを分析して、相性の良いアカウントを探してみてください。
ポートフォリオサイトを公開する
SNSに写真をアップしてもすぐタイムラインに埋もれてしまいますが、ポートフォリオサイトならあなたの作品をいつでも見てもらえます。
ポートフォリオサイトとは、作品や実績・スキル・経験などを紹介するためのサイトです。特にカメラマンやフォトグラファーのようなクリエイティブ職には、個性やセンスをアピールできるとして人気です。
自分でポートフォリオサイトを作るのは難しそうに感じるかもしれませんが、無料で簡単に作成できるツールがたくさんあります。以下に、おすすめのWebサービスを厳選しました。
- Strikingly:EC機能あり。予約の受付や管理としても活用可能
- Salon.io:CSSやHTMLのエディター機能あり。デザインにこだわりたい方にぴったり
- IM Creator:質の高いデザインが豊富。日本ではまだあまり知られていないため、ほかの人とかぶりたくない方におすすめ
- Bento:直感的に操作できる。初心者でもプロフェッショナルなサイトが作れる
まだポートフォリオサイトを持っていない方は、この機会にぜひ立ち上げてみてください。
ブログを運営する
ブログ(ホームページ)が検索結果の上位に表示されるようになればアクセスが増え、問い合わせや予約の数も増えていきます。そのためには、SEOを意識したコンテンツ(記事)を作る必要があります。
まずは、ラッコキーワードなどの無料キーワード分析ツールを使って、関連するキーワードをリストアップしましょう。その中から、あなたの得意分野やターゲットが興味を持ちそうなテーマを選んで、記事を書いてみてください。
撮影のプロだからこそ提供できる具体的なアドバイスや、実際の体験に基づいた内容を盛り込むと、より役立つ記事になります。実用的で価値のあるコンテンツを発信し続けることでGoogleからも読者からも評価され、ファンが増えていくでしょう。
素材サイトに写真を提供する
SNSやホームページを運用していても、最初はなかなか反応が得られません。自分の存在を手っ取り早くアピールしたいなら、フリー素材サイトに写真を提供するのも一つの手です。
たとえば写真ACの利用者数は1,300万人以上です。多くの人に写真を見てもらえるだけでなく、撮影依頼が舞い込む確率も上がります。
もし直接写真を販売したいなら、有料の写真素材サイト(ストックフォトサービス)に登録してみましょう。「Adobe Stock」や「Qlean Market(旧amanaimages PLUS)」が有名です。
一度写真をアップロードしておけば、ダウンロードされるたびに報酬が発生するため、安定した収入源になる可能性もあります。
ただし、素材サイトにはすでに数千万点以上の写真が提供されています。高品質な写真をアップロードするだけでは目立ちません。
季節やトレンドを意識した写真、文字やロゴを配置できる余白がある写真など、ニーズを捉えた作品を提供するようにしましょう。
マッチングサービスに登録する
マッチングサービスは、製品やサービスを提供したい人と、依頼したい人をつなぐプラットフォームです。大きく分けて「応募型」「月額掲載型」「成果報酬型」の3種類があります。
応募型は、マッチングサイトに掲載されている案件に自分から応募するタイプです。得意分野やスタイルに合った案件を選べる自由度が魅力です。しかし、人気の案件には応募者が集中するため、採用されないこともあります。
月額掲載型は、自分のサービスをマッチングサイトに掲載するために月額料金を支払うタイプです。サイトによって金額は異なりますが、相場は月額1万〜10万円です。
マッチングが成立しなくても月額料金が発生しますが、多少費用をかけても取引先を確保したい方に向いています。
成果報酬型は、契約が成立した時点で運営側に手数料を支払うタイプです。契約を取れない場合には料金がかからず、「月額料金を支払ったのに契約が取れなかった…」といったリスクを避けられます。
ただし、契約金額の5〜20%程度の手数料が発生するため、手元に残る金額が少なくなってしまうのがデメリットです。
マッチングサービスによって特徴が異なるため、自分のビジネススタイルに合ったサービスを探してみてはいかがでしょうか。
カメラマン派遣サービスに登録する
マッチングサービスの中でも、カメラマン・フォトグラファーに特化したのが「カメラマン派遣サービス」です。
特にニーズが高いのは、ニューボーンフォトや誕生日・お宮参り・七五三といった家族撮影です。イベントの時期になると依頼希望者が増えるため、初心者でも契約を取りやすいのが特徴です。
しかし、報酬金額は比較的低めに設定されている上に、撮影場所や時間をお客様の希望に合わせる必要があるため、時間単位で考えると収入が少なく感じるかもしれません。
まずは実績を積むためのステップと考え、最終的に直接依頼が取れるようにサイトやSNSを準備しておくとよいでしょう。
フリーのフォトグラファー 坂井悠佳さんの事例
まずは、フォトグラファーの坂井悠佳(さかいゆか)さんが実践している集客方法をご紹介します。
ホームページで信頼感を高める
坂井さんのホームページでは詳しい情報が提供されており、依頼を検討している方の不安を解消しています。
たとえばプロフィールページには写真撮影を始めたきっかけや、主に子供を被写体とする理由が書かれていて、人柄や価値観がよく伝わります。
撮影メニューのページは、具体的な撮影シーン、料金、レンタル衣装などがわかりやすいです。よくある質問(FAQ)にも丁寧に回答しているため、初めての方でも安心して依頼できるでしょう。
インスタで得意分野を伝える
坂井さんのインスタを見ると、アイテムや衣装を使って雰囲気を作り、子どもの可愛さを引き出すことが得意だとすぐに分かります。
ハロウィンをテーマにした撮影ではお菓子の家を製作し、子どもが窓を覗き込む瞬間や、ドアに手を伸ばしている瞬間を見事に切り取っています。
坂井さんのように個性や撮影スタイルをうまくアピールできれば、フォロワーやファンが増えていくはずです。
LINEで親密なコミュニケーション
お客様とのやり取りにはメールやチャットツールがよく使われますが、個人的に撮影を依頼したい方にとっては少しハードルが高いものです。
そこで坂井さんは、撮影に関する質問や予約をLINEで受け付けています。LINEは手軽にやり取りができ、クライアントとの距離を縮めるのにぴったりのツールです。
さらに、LINE公式アカウントには集客や販促で活用できる機能も備わっています。
- クーポン
- 抽選
- ショップカード
- アンケート
- 自動応答メッセージ
- ステップ配信
- 配信効果の分析
フリープランもありますので、まずはアカウント開設してみてはいかがでしょうか。
「撮影スキルだけ」では集客できない!?必要な3つのスキル
どんなに美しい写真を撮影できたとしても、集客が思うようにいかないことはよくあります。特にカメラマン業界は競合が多く、撮影スキルだけではなく、ほかの面でも差をつける必要があるのです。
依頼を増やすために重要なスキルは以下の通りです。
- コミュニケーションスキル
- セルフブランディング
- ヒアリングスキル
ひとつずつ見ていきましょう。
コミュニケーションスキル
カメラマンには、被写体の緊張を和らげる能力も欠かせません。
たとえば、お子様が被写体の場合、慣れない環境で緊張してぐずるケースは少なくありません。カメラマンが優しく話しかけ、リラックスした雰囲気を作れるかどうかで、撮影の仕上がりが大きく変わるでしょう。
また、依頼前のクライアントは料金や服装・撮影場所など、さまざまな疑問を抱えます。
その都度、問い合わせに対応することはもちろんですが、事前にサイトやSNSに「よくある質問」ページを設けるとコミュニケーションが一層スムーズになります。
セルフブランディング
以前は、カメラマンになるためにはフォトスタジオに就職し、アシスタントとして経験を積みながら技術を磨くのが一般的でした。しかし、今はYouTubeやブログ・書籍を通じて独学でスキルを習得できる時代です。
カメラマンを名乗る人が急増している中、自分を選んでもらうためには「セルフブランディング」が重要です。セルフブランディングとは、自分の強みや個性を明確にし、ブランドとして築いていくことを指します。
具体的には「どんな価値観で撮影を行っているのか」「なぜカメラマンになったのか」といった背景を発信するとよいでしょう。「〇〇の撮影ならこの人!」と思ってもらえるようになれば自然と依頼が増え、売上も安定していきます。
ヒアリングスキル
クライアントがカメラマンを選ぶとき、一番気にするのは「希望通りの写真を撮ってくれるかどうか」ではないでしょうか。
七五三の撮影を例にとってみても、「厳かな雰囲気がいい」という方もいれば、「自然な姿を切り取ってほしい」という方もいます。だからこそ、相談の段階で「どんな写真が欲しいか」を聞き出すことが大切です。
クライアントの希望に合った提案ができれば契約に進めますし、期待以上の仕上がりを提供できればリピーターや紹介客が増えていくでしょう。
まとめ
カメラマンやフォトグラファーが集客するには「うまく撮影できる」だけでは十分ではありません。コミュニケーション、セルフブランディング、ヒアリングといったスキルをどれだけアピールできるかが成功のカギです。
Instagramやポートフォリオサイト、マッチングサービスなどで自分らしさを表現できれば、依頼も着実に増えていくでしょう。
独立したばかりの方や売り上げが安定しない方は、ぜひこの記事を参考に取り組んでみてください。