「平日の客足が伸び悩むな…」と感じることはありませんか?とくに複数店舗を運営していると、各店の稼働率やスタッフのシフト調整に頭を悩ませることも多いでしょう。
そんな中、Instagram(※以下、インスタと記載)を活用し、集客や採用コスト削減に成功している飲食店が増えています。
本記事では、居酒屋がインスタを活用して集客力を高めるための基本的な考え方から実践のコツ、成功事例まで詳しく解説。
これからインスタを始めたい方も、すでに運用中の方も、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店の集客にInstagram(インスタ)が欠かせない理由とは?
チラシやクーポン、グルメサイトへの掲載など従来の方法だけでは、お客様の獲得が難しくなっています。そんな中、インスタを活用した集客が注目を集める理由を解説します。
- Instagram(インスタ)で飲食店を探すユーザーが増えている
- 飲食店の魅力を発信するのに相性がよい
順にみていきましょう。
Instagram(インスタ)で飲食店を探すユーザーが増えている
資料から、居酒屋など飲食店を探すときは「インスタで検索する」が多くなっています。とくに若年層において、食べログなどのグルメサイトよりもインスタでの情報収集が主流です。
なぜなら、写真や動画で料理や店内の雰囲気を確認できるため、来店前に具体的なイメージを持つことができるから。
もはやインスタは、飲食店にとっては無視できない集客チャネルとなっています。
さらに、インスタの位置情報検索機能によって「近くの人気店」として表示されるメリットも度外視できません。地域密着型の飲食店にとって、インスタ運用は今や集客の基本と言えるでしょう。
飲食店の魅力を発信するのに相性がよい
インスタは視覚的なコンテンツを中心としたSNSです。料理や店内の雰囲気など、飲食店の魅力を伝えるのに最適なプラットフォームとなっています。
写真や動画を通じて、料理の美味しさや店の雰囲気を直感的に伝えることができ、ユーザーの関心を引きやすくなります。
ストーリーズやリールなどの機能を活用すれば、日常の様子や期間限定メニューの紹介など「リアルタイム」な情報発信も可能です。
視覚的に魅力を伝えられることが、インスタ集客と飲食店の高い相性を生み出しています。
飲食店に集客にInstagram(インスタ)を活用する5つのメリット
インスタを活用した集客には、ほかの集客方法にはない独自のメリットがあります。飲食店経営において、とくに重要なメリットは以下の5つです。
- 自社で運用すれば外注費がかからない
- 写真・動画の両方で魅力を発信できる
- ユーザーと交流の機会を持てる
- バズれば多くのユーザーに認知される
- フォロワーが増えれば資産性が高くなる
ひとつずつ解説します。
自社で運用すれば外注費がかからない
「SNS運用は外注しないと難しい」と考える方も多いかもしれません。しかしインスタは、比較的シンプルな操作で投稿が可能です。
自社で運用すれば外注費を抑えながら、自店の魅力を直接伝えられます。とくに複数店舗を展開している場合は店舗ごとの外注費用がかさみますが、インスタであれば初期費用も月額費用もかかりません。
写真・動画の両方で魅力を発信できる
インスタは、写真・動画双方を活用しながら料理の調理過程、店内の雰囲気など、動きのあるコンテンツで魅力を伝えられます。とくにリール機能を活用すれば、短時間で多くのユーザーにリーチが可能です。
- フィード投稿:きれいに盛り付けた料理写真
- ストーリーズ:日々の店舗の様子
- リール:調理過程や出来上がる瞬間
このように各機能の特性を活かして写真や動画を公開すると、お客様の心に刺さる魅力ある発信ができます。
ユーザーと交流の機会を持てる
インスタでは、コメントやDMを通じてユーザーと直接コミュニケーションを取れます。ユーザーからの質問や感想に対して迅速に対応することで、信頼関係を築ける一助となるでしょう。
また、ユーザーの投稿をリポストするなど、双方向の交流を図ることで、ファンの獲得にもつながります。
バズれば多くのユーザーに認知される
インスタでは、投稿が多くのユーザーにシェアされることで、一気に認知度が高まる可能性があります。とくにユニークなメニューや映える写真は、ユーザーの関心を引きやすく、拡散されやすい傾向です。
バズることで、新規顧客の獲得やメディアへの露出など、さまざまなメリットが期待できます。通常の広告ではアプローチできないような、多くのユーザーに店舗を認知してもらえるチャンスになります。
フォロワーが増えれば資産性が高くなる
インスタのフォロワーは、継続的に情報を届けられる貴重な「資産」です。
新メニューの紹介やイベント情報などを定期的に発信することで、リピーターの獲得や来店頻度の向上につながります。
複数店舗展開している場合、新店舗のオープン情報も既存のフォロワーに届けられるため、集客コストの大幅削減も期待できます。
飲食店のInstagram(インスタ)運用で抑えておきたいコツ10選
インスタでの集客効果最大化には、いくつか重要なポイントを押さえておきましょう。現場ですぐに実践できる10のコツを紹介します。
- ターゲット(ペルソナ)を設定する
- 店舗情報をプロフィールに盛り込む
- ビジネスアカウントに切り替える
- 定期的に投稿する
- タイムラインに一貫性を持たせる
- フィード・リールを使い分ける
- ストーリーズ・ハイライトを活用する
- ハッシュタグを工夫する
- お客様が写真を撮りたくなるメニュー・場所を作る
- ユーザーと積極的に交流する
順に解説します。
1. ターゲット(ペルソナ)を設定する
「誰に向けて発信するのか」を明確にすることが、インスタ運用の第一歩です。
たとえば20代の女性をターゲットにする場合、投稿内容やビジュアル、使うハッシュタグも合わせて調整する必要があります。
ターゲットを絞ることで、投稿の方向性が定まり、フォロワーの共感を得やすくなるのです。「どのような内容を」「どのような言葉で」「いつ」発信すべきかが自ずと見えてきます。
2. 店舗情報をプロフィールに盛り込む
インスタのプロフィールは、ユーザーが最初に目にする情報です。店舗名、住所、営業時間、定休日、予約方法など、必要な情報を分かりやすく記載しましょう。
とくに「何が食べられるのか」「どのような雰囲気なのか」などの情報は視聴者にとって有益な情報です。初めてプロフィールを見た人の来店意欲を左右します。
予約サイトやホームページへのリンクも忘れずに設定しておきましょう。
3. ビジネスアカウントに切り替える
インスタのビジネスアカウントは、インサイト機能を利用できる点がメリットです。投稿の閲覧数やフォロワーの属性など、詳細なデータを把握でき、運用の改善に役立ちます。
ほかにも、どの投稿が人気だったかなどの詳細データも確認可能です。
4. 定期的に投稿する
インスタでの集客には、継続的な投稿が欠かせません。
たとえば、週に3回の投稿を目標に設定し、曜日や時間帯を固定することでフォロワーにとっての「お店のリズム」が生まれます。
また、投稿の内容もバリエーションを持たせましょう。飽きられずに興味を持ち続けてもらえます。
「忙しくて投稿する時間がない」場合は、まとめて複数の投稿を準備することも有効。その場合、「スケジュール機能」を活用すると効率的です。
5. タイムラインに一貫性を持たせる
インスタのタイムラインは、居酒屋などお店の世界観を表現する場です。投稿する写真の色味や構図、フィルターなどを統一することで、ブランドイメージを強化できます。
たとえば、ナチュラルな雰囲気を出したい場合なら、暖色系のフィルターを使用したり、木目調の背景を選んだりするなどの工夫が効果的でしょう。
一貫したビジュアルとテーマ性のある投稿は、ブランディングに大きく貢献します。
6. フィード・リールを使い分ける
インスタには、フィード投稿とリール投稿の2種類があります。
フィード投稿は、店舗の雰囲気や料理の写真など、じっくり見てもらいたい内容に最適です。一方、リール投稿は、短い動画で動きのあるコンテンツを提供でき、ユーザーの興味を引きやすい効果があります。
7. ストーリーズ・ハイライトを活用する
ストーリーズは、24時間で消える投稿機能で、リアルタイムな情報発信におすすめです。たとえば、当日のおすすめメニューや空席情報などを投稿することで、来店を促せます。
また、ハイライト機能を使えば、ストーリーズをプロフィール上に保存することも可能です。そのため、「常に見てもらいたい情報」をまとめておけるため効率的。メニュー紹介や店舗案内などに活用しましょう。
8. ハッシュタグを工夫する
ハッシュタグは、投稿の発見性を高めるための重要な要素です。
たとえば、居酒屋、東京グルメ、飲み放題など、店舗の特徴や地域性を表すハッシュタグを活用しましょう。ターゲットとなるユーザーにリーチしやすくなります。
ただし、あまりに多くのハッシュタグを使用すると「スパム的な印象」を与えるおそれも。10個程度に絞り、関連性の高いものを選ぶことが大切です。
9. お客様が写真を撮りたくなるメニュー・場所を作る
インスタ時代の飲食店では、「映える」要素の有無が集客力を左右します。料理の盛り付けや提供方法、食器の選定など、「写真映え」を意識した工夫が重要です。
たとえば、鮮やかな色使いの料理や、ユニークな提供方法のドリンク、季節感のあるデザートなど。お客様が思わず写真を撮りたくなるきっかけになります。
また、店内に写真スポットを設けるのも効果的です。お客様が投稿してくれた写真は、無料の宣伝効果を生み出します。
10. ユーザーと積極的に交流する
「お客様からのコメントに、どう返せばよいのか分からない…」そんな悩みを抱える飲食店オーナーは少なくありません。
インスタは単なる情報発信の場ではなく、お客様とのコミュニケーションツールとして非常に有効です。投稿に対するコメントやDMに丁寧に返信することで、お客様との信頼関係を築けます。
飲食店のInstagram(インスタ)運用の成功例
実際にインスタを効果的に活用している飲食店の事例を紹介します。各店舗が持つ個性、特徴を活かした運用を参考にしてください。
- 個室くずし肉割烹とろにく
- 焼鳥どんオーナー日垣
- 鮨屋のまさる
それぞれ見ていきましょう。
個室くずし肉割烹とろにく

<アカウントの特徴>
- 肉と海鮮の豪華な組み合わせで視覚的に訴求
- 映える料理写真でSNS映えを意識
- 個室の雰囲気を強調し、特別感を演出
「個室くずし肉割烹とろにく」は、大阪・京橋にある肉料理専門店です。同店はインスタを活用して視覚的に訴求力のある投稿を行い、集客に成功しています。
とくに、和牛を使用した「うにくら寿司」「和牛カツサンド」などのメニューが目玉メニュー。写真映えすることから多くのユーザーの注目を集めています。
また、定期的な新メニューの紹介、そして店内の雰囲気を伝える投稿を行い、フォロワーとの関係性を築いています。
さらにプロフィール欄には、「自慢したくなる肉居酒屋」など魅力的なキャッチフレーズも。
「ユッケ寿司/うにく/肉ケーキetc..」と特徴的なメニューをハイライトし、一目で店舗の特徴が伝わるよう工夫しています。
焼鳥どんオーナー日垣

<アカウントの特徴>
- オーナー自らが登場し、親近感を醸成
- YouTubeとの連携で多角的に情報発信
- 店舗情報やイベント告知を積極的に投稿
「焼鳥どん」は、複数店舗を展開する焼鳥店です。オーナーである日垣兄弟が運営するインスタアカウントが話題となっています。
同アカウントでは、飲食店での「あるある」ネタをショート動画で紹介。クスっと笑ってしまう、共感を呼ぶアプローチでフォロワー数は急増しました。実際の来店客数の増加にもつながっています。
とくに、日常の出来ごとやスタッフとの掛け合いが魅力的です。面白おかしく紹介することでお店の雰囲気やスタッフの人柄が伝わり、来店前から親近感を持ってもらえています。
鮨屋のまさる

<アカウントの特徴>
- ユーモアを交えた動画で親しみやすさを演出
- 口コミランキング1位を強調し、信頼感を訴求
- フォロワー限定イベントでコミュニティを形成
「鮨屋のまさる」は、神奈川・横浜にある寿司店で、インスタを活用したブランディングに成功しています。
同店は、職人技が光る寿司の写真や、料理を作る過程を紹介するなど教育的なコンテンツが大きな特徴です。
同アカウントでは、「プロならではの知識と技術を楽しく共有する」ことに主にアプローチ。単なる料理写真の投稿に留まらない、思わず見てしまう職人の明るさも魅力となっています。
専門知識や食材をユニークに発信し、「この店は食材や技術にこだわっている」「楽しく食事ができそう」と高い信頼感を醸成。来店意欲の向上に寄与しています。
まとめ
インスタを活用した飲食店の集客は「視覚的な訴求力」や「お客様とのコミュニケーション」を通じ、大きな成果を発揮します。
紹介した3つの成功事例から学べるポイントは、以下のとおりです。ぜひ、あなたのお居酒屋のインスタで活用してください。
- 視覚的に魅力的なメニュー、店内の雰囲気を伝える投稿
- お客様との積極的な交流を通じた信頼関係の構築
- 独自の強みを活かしたユニークなコンテンツ
これらのポイントを意識してインスタを運用することで、集客力の向上やリピーターの獲得につながります。自店舗の特徴を活かした投稿を行い、お客様との関係性を深めていきましょう。
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