「ホームページ・ビルダー」とは1990年代から販売している、ホームページ作成ソフトです。ソフトをダウンロードして使う買い切り型のサービスで、1990~2000年代に流行しました。
現在ホームページ・ビルダーを使っているユーザーは少なく、近年はより使い勝手の良いWordPressや他のホームページ作成ツールが普及しています。
この記事ではホームページ・ビルダーが「時代遅れ」と言われる理由や、ホームページ・ビルダーの代替として使えるホームページ作成ツールについて解説します。

ホームページを作るツールを探している方は、ぜひこの記事を参考にしてください!
ホームページ・ビルダーが「時代遅れ」と言われる5つの理由


ホームページ・ビルダーが「時代遅れ」と言われる理由は、大きく分けて次の5つです。
- デザインが古い
- SEO対策が不十分
- シェア率が低く、使っているユーザーが少ない
- ソフトのインストールが必要
- 最新版が高額
ホームページを作る方法が限られていた時期にはホームページ・ビルダーが活躍していましたが、現在はより手軽なサービスが普及しています。
それぞれの理由を解説します。
デザインが古い
ホームページ・ビルダーでは、デザインのテンプレートを編集してホームページを作成します。全体的にテンプレートのデザインが古いため、「時代遅れ」という印象を持ってしまう方もいます。
実際にホームページビルダーをインストールして、デザインの一例を確認しました。





テンプレートは全体的にシンプルで、洗練されたデザインを求めている方には物足りないと感じるかもしれません…。
近年は、同じホームページ作成ツールでもよりデザインにこだわれるサービスも普及しています。特にホームページ作成ツールのStudioはデザインの質が高く、本格的なホームページを作成できます。
SEO対策が不十分
SEO対策を行うためには、特定のキーワードやジャンルを狙って複数の記事を作成する必要があります。
ホームページ・ビルダーには基本的なSEO対策をできる機能が備わっているものの、記事の量産には向いていません。また、高度なSEO対策にはコードの修正が必要になります。
WordPressなどのホームページと競合した場合、検索順位で優位に立つことは難しいでしょう。特にWordPressはプラグイン(拡張機能)によりSEO対策をサポートしてくれるツールが豊富に存在します。
シェア率が低く、使っているユーザーが少ない
ホームページ・ビルダーは近年、ほとんど普及していません。シェア率が低いサービスはノウハウがあまり共有されていないため、疑問をネットで検索しても答えが見つかりにくい傾向があります。
2022年2月現在、最もシェア率の高いCMSはWordPress(CMS全体の65.1%)です。※1ブログの普及もあり、疑問点を検索すると情報が豊富に見つかります。
※1 参考:Usage statistics of content management systems|W3Techs
ソフトのインストールが必要
ホームページ・ビルダーを使用するには、ソフトのインストールが必要です。インストールに対応しているのはWindowsのみで、macをはじめとする他の機種には対応していません。
対応している端末に限りがあり、またインストールの手間もかかってしまいます。実際に体験版をインストールしてみましたが、インストールから起動まで5分以上かかりました。パソコンの容量も確保しておく必要があります。
また、端末上にデータがあるため他のユーザーとの共同編集ができません。チームや企業でホームページを運営したい場合はホームページ・ビルダーは不向きと言えるでしょう。
後ほど紹介するWixやStudioはソフトのインストールが不要で、ブラウザ上でホームページを作成できます。ログイン情報を共有すれば、共同編集も可能です。
最新版が高額
試しにホームページを作りたい方や、あまりコストをかけたくない方にとってホームページ・ビルダーは高額に感じるかもしれません。
最新版のホームページ・ビルダー22をインストールするには、9,000〜27,000円かかります。



買い切りとはいえ、コストがやや高額です…。
他のホームページ作成ツールは無料で使えるものもあり、有料プランも月々1,000円未満から選択できます。より低コストでホームページを作成できる今、わざわざホームページ・ビルダーを使うメリットは少ないでしょう。
ホームページ・ビルダーの料金は?無料体験版もあり
ホームページ・ビルダーの料金は買い切りで9,000〜27,000円です。料金はプランと購入方法によって異なります。パッケージ製品よりもダウンロード版の方がお買い得です。ホームページ・ビルダーの料金をまとめました。
製品 | 料金 |
---|---|
ホームページ・ビルダー22 ビジネスプレミアム 通常版 | パッケージ製品:27,000円 ダウンロード版:25,000円 |
ホームページ・ビルダー22 ビジネスプレミアム バージョンアップ版 | パッケージ製品:20,800円 ダウンロード版:20,000円 |
ホームページ・ビルダー22 スタンダード 通常版 | パッケージ製品:16,000円 ダウンロード版:15,000円 |
ホームページ・ビルダー22 スタンダード バージョンアップ版 | パッケージ製品:9,800円 ダウンロード版:9,000円 |
製品版のほか、30日間お試しで使える無料体験版もあります。サポートがなく一部の機能が制限されるものの、使い心地を試してみたい方はインストールしてみるといいでしょう。
無料体験版はこちらの「体験版をダウンロードする」からインストールできます。


ホームページ・ビルダーの代替として使える、ホームページ作成ツール
最近はホームページ・ビルダー以外にもホームページを手軽に作成できるサービスが普及しています。ホームページ・ビルダーの代替として使えるホームページ作成ツールを、5つ紹介します。
- WordPress
- Studio
- Wix
- Jimdo
- ペライチ



デザインや使いやすさを考えると、ホームページ・ビルダーよりこれらのツールがおすすめです!
サービスによってメリット、デメリットは異なるため、自分に合ったサービスを選びましょう。WordPress以外のサービスは無料プランがあります。
それぞれのサービスについて、特徴を詳しく解説します。
WordPress


Webサイトのシェア率が最も高いCMSがWordPressです。WordPressとはオープンソース型のホームページ作成ソフトです。



このサイトもWordPressで作成しています!
広く普及しているだけあってノウハウが公開されており、プラグイン(拡張機能)によりSEO対策や決済機能などのカスタマイズも可能です。個人、企業に関わらずWordPressは幅広いユーザーに利用されています。
ただし、メンテナンスやプラグインの選択を全て自分で行う必要があるため、手間がかかります。WordPressを使うには自身でサーバーを用意する必要があります。また、高度な設定にはhtmlやcssなどコードの知識が必要です。
本格的なホームページを作りたい場合は、WordPressがおすすめです。
Studio


Studioはノーコードでホームページを作成できるサービスです。特にデザインに優れているため、ビジュアルにこだわったホームページを作りたい方におすすめ。
特に有料のテンプレートを使えば、初心者でもプロフェッショナル仕様のデザインを使えます。
高度な編集にはコードの知識が必要なので、Studioはある程度コードやデザインの知識を持っている人に向いているサービスといえます。
Wix


Wixもホームページを作成できるサービスで、動的コンテンツと機能に強みがあります。
動的コンテンツとしてスライダーや画像ギャラリー、機能としてチャットサポートやお問い合わせフォームをホームページに追加できます。
一方でテンプレートを途中で変更できない、動的コンテンツを組み込める分ページの表示速度が遅くなりやすいというデメリットがあります。
Wixの使い方やより詳しいメリット、デメリットについてはこちらを参考にしてください。


Jimdo


Jimdoは自分でテンプレートを選ぶほか、AIを使ったホームページ作成も可能なサービスです。AIビルダーでは、AIからの質問に答えるだけで自分の用途やニーズに合ったデザインのホームページを作成できます。
手軽な反面、基本的な機能は一通りあるもののSEO対策はWordPressと比較して見劣りします。Jimdoでホームページを作る方法や、メリット・デメリットを詳しく知りたい方はこちらをお読みください。


ペライチ


ペライチは単ページ、または少数の記事を持つホームページを作成するのに適したサービスです。他のサービスと同様、テンプレートにテキストや画像を加えて作成します。
操作が簡単なので、初心者が一からホームページを作る際におすすめです。一方でページ数が限られているため、記事数を増やしたい場合は向いていません。
ペライチのサブドメインはドメインパワーが強いため、キーワードによってはSEOにも強みを活かせます。


まとめ
一昔前であればホームページ・ビルダーは人気のサービスでしたが、現在はより手軽で便利なツールが普及しています。「どうしてもホームページ・ビルダーを使いたい」というこだわりがなければ、WordPressやStudioなどのホームページ作成サービスがおすすめです。



ホームページ作成サービスについては他の記事でも使い方の解説や比較を書いていますので、ぜひそちらも参考にしてください!