Googleマップには、良い評価も悪い評価も投稿されますよね。低評価の口コミでも、正直な意見なら受け入れるしかありません。
しかし、身に覚えのない内容や自社とは関係ない口コミを投稿された場合、どのように対処すればよいのでしょうか?
この記事では、Googleの口コミで嫌がらせを受けたときの対処法を5つ紹介します。Googleに対して削除を申請する手順もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
Googleの口コミで嫌がらせを受けた際の対処法5つ
Googleマップで嫌がらせのような口コミを見つけたら、以下の対処法を検討してください。
- Googleに削除を依頼する
- Googleビジネスプロフィールヘルプに相談する
- 誠意をもって返信する
- よい口コミを集める
- 第三者に相談する
状況によって、どの方法が効果的かは異なります。まずは、ひとつひとつ見ていきましょう。
Googleへ削除を依頼する
お店のオーナーは直接口コミを削除できないため、Googleに削除を依頼しましょう。今回は2つの方法を紹介します。
- Googleビジネスプロフィール管理画面から依頼する
- Googleマップから依頼する
参考:Google のビジネス プロフィールからクチコミを削除する – パソコン – Google ビジネス プロフィール ヘルプ
Googleビジネスプロフィール管理画面から依頼する
Googleビジネスプロフィールを運用しているオーナーや事業者の方には、管理画面から操作するやり方が分かりやすくておすすめです。
口コミの確認や返信をしているメニューから、不適切な口コミの報告もできます。
- 管理画面にログインして、「クチコミ(クチコミを読む)」を選択する
- 削除したい投稿を選択する
- 「不適切なクチコミを報告」をクリックする
- 削除を依頼したい理由を選ぶ
- 「送信」ボタンをクリックする
Googleマップから依頼する
わざわざGoogleビジネスプロフィールにログインせずとも、口コミの削除依頼は可能です。外出先や通勤中などスキマ時間に口コミをチェックしている方は、以下の手順を覚えておきましょう。
- Googleマップで自分の店舗・会社を表示する
- 削除したい口コミを選択する
- 「レビューを報告」をクリックする
- 削除を依頼したい理由を選ぶ
- 「送信」ボタンをクリックする
依頼しても削除されない場合あり
Googleへ削除を依頼する手順を紹介しましたが、残念ながら対応されるのはGoogleのポリシーに違反している口コミに限られます。
たとえば「星1つでコメントがない口コミ」「個人的な感想や印象」は嫌がらせと断定しにくいため、削除の対象にならないことがあります。
記事の後半では、Googleガイドラインを踏まえて、削除対応してもらえる可能性の高いクチコミをまとめました。ぜひ参考にしてください。
Googleビジネスプロフィールヘルプに相談する
Googleビジネスプロフィールには「ヘルプセンター」という便利なページがあります。よくある問題と解決策がまとめられており、Googleへ削除依頼する手順や返信の仕方などを確認可能です。
さらに「ヘルプ コミュニティ」では、ほかのユーザーが投稿した質問や回答を閲覧できます。たとえば「口コミ 悪質」で検索すると、以下の投稿がヒットします。
- 削除しても同じ人から何度も悪質なクチコミを投稿される件、Googleに当該ユーザーを通報など出来ないか
- 悪質なユーザーの口コミ(ユーザーはアカウントBANされないでしょうか?)
- 悪質な口コミの削除依頼(何日立っても返信が来ない)
あなたも質問できますので、相談してみてはいかがでしょうか。
ヘルプセンターやコミュニティが直接口コミを削除してくれるわけではありませんが、解決方法を教えてくれるかもしれません。
誠意をもって返信する
悪い口コミは利用者の本音が反映されていることも多く、新規のお客さんが参考にする大事な情報です。明らかに嫌がらせと判断できない場合は、Googleへ削除依頼をする前に一度返信してみるのもよいでしょう。
低評価を受けて嫌な気持ちになってしまうかもしれませんが、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。うまく伝えれば、マイナスイメージを少しでも払拭できる可能性があります。
たとえば「接客が全然なってない。二度と行かない」と書かれた場合には、次のように返信してみてください。
この度は当店をご利用いただき、誠にありがとうございました。店長の○○と申します。
今回、スタッフの対応が失礼であったこと、深くお詫び申し上げます。お客様を笑顔でお迎えすることを常に心がけておりますが、○○様からのご指摘で、さらなる教育の必要性を痛感いたしました。担当者には厳重に注意し、今後二度とこのようなことがないよう徹底いたします。
何卒ご容赦くださいますよう、お願い申し上げます。
返信は多くの人が読みますので、誠実さが伝わるよう心がけましょう。
よい口コミを集める
嫌がらせのような口コミが目立ってしまう原因は、全体の投稿数が少ないからかもしれません。よい口コミが増えれば、悪質な口コミは自然と埋もれて目立たなくなります。
お会計などの際に、さりげなく「よろしければ口コミをお願いします」とお願いしてみてください。特に、リピーターのお客様や長くお付き合いのあるお客様にお願いすると効果的です。
時間はかかるかもしれませんが、ポジティブな口コミが増えていけば、お店のイメージも自然とよくなっていくはずです。
ただし、キャンペーンで口コミを集めるのは規約違反にあたるので注意してください。
第三者に相談する
悪質な嫌がらせに悩まされているなら、弁護士に相談するのも有効です。たとえば、スタッフの人格を否定するような投稿は、名誉毀損罪や侮辱罪として告訴できる可能性が高いです。
告訴の流れを簡単に説明しますね。
- 告訴状を作成し、警察署に提出する
- 告訴状が受理されると捜査開始
- 検察が加害者を起訴するかどうかを決定する
- (起訴された場合)刑事裁判で懲役や罰金などの刑罰が決まる
加害者を特定してから告訴するのが一般的です。Googleの大半の口コミはニックネームで投稿されているため、誰が書いたのかわからないように思えます。
しかし発信者情報開示請求を行えば、書き込んだ人物を特定可能です。まずは、弁護士に相談してみることをおすすめします。
このGoogleの口コミは削除してもらえる?4つの判断基準
低評価の口コミが本当に嫌がらせなのか、それともただの批判なのかを見極めるのは難しいですよね。そんなとき、判断の基準となるのがGoogleのガイドラインです。
Googleは、以下のような口コミが違反と明言しているため、削除してもらえる可能性が高いです。
- 特定の人物を攻撃している
- 同じ内容で何度も投稿された
- 関連性がない
- ライバル店へ誘導している
悪質な口コミなのかどうか、そしてGoogleに削除を依頼すべきかどうかを判断してみてください。
特定の人物を攻撃している
Googleのガイドラインでは禁止および制限されているコンテンツとして「ハラスメント」を挙げています。
個人や企業に対するハラスメントととれるコンテンツを投稿する、またはハラスメントに参加するようユーザーを煽ることは許可されません。
これには以下が該当します。
- 特定の個人または特定の集団に対して特定の危害を及ぼす可能性があり、分別のある人物に心理的または身体的な安全性、あるいは心身の健全性について不安を感じさせるようなコンテンツ。
- 晒し行為。
- ある人物の性行為、性的指向、性自認などに関する意見を含む、本人の意に反する性的対象化または性的モノ化につながるコンテンツ。
たとえば、次のようなケースが当てはまります。
- スタッフの人格を否定するような表現が書き込まれた
- 口コミに個人情報(氏名、顔を判別できる写真や動画)が含まれている
- 性的なからかい(セクハラ)が書かれている
削除依頼が通る可能性が十分にありますので、Googleへ報告してください。
特にスタッフが名指しされた場合、恐怖を感じて退職してしまうかもしれません。早めに対応することでスタッフのメンタルケアにもつながりますので、迅速に行動しましょう。
同じ内容で何度も投稿された
同じような内容の悪い口コミが数多く投稿されている場合、口コミ欄を荒らすことを目的としている可能性があります。ほかのお客様がレビューを参考にできないため、結果として来店やお問い合わせが減ってしまうでしょう。
Googleのガイドラインによると、「繰り返し投稿されたコンテンツ」も違反対象とされています。
繰り返し投稿されたコンテンツ
Google マップでは、コンテンツを繰り返し投稿することは許可されません。そのような投稿は、Google マップがユーザーに提供する有益な情報の希薄化を招くためです。
これには以下が該当します。
- 同じアカウントまたは複数のアカウントから同じコンテンツを複数回投稿すること
とくに、「アカウントは違うものの、同じ内容の口コミがいくつもある」「ほかのお店に対するレビューがないアカウント」に該当する場合は要注意です。ライバル店がプログラムを使って投稿しているかもしれません。
Googleに口コミを報告する際には、理由の中から「スパム」を選ぶとよいでしょう。Googleはスパム行為に厳しく対処していますので、迅速な対応が期待できます。
関連性がない
お店でのサービスや会社の商品とは全く関係のない内容や、個人的な主義主張が書かれている口コミは、適切な口コミとは言えません。
たとえば歯科クリニックの口コミに「野菜中心の食事をしたいのですが、仕事が忙しくて毎日作るのは大変です。」と書かれても、参考にはなりませんよね。
Googleはユーザーにとって有益な情報を提供することを重視しているため、サービスや商品に関係ない口コミは削除してくれる確率が高いです。
関連性のないコンテンツ
その場所での体験に基づくコンテンツや、その場所での体験に関する質問のみを投稿してください。
一般的、政治的、社会的な論評や個人的な不満が含まれるコンテンツは許可されていません。
Googleが対応するまでにはどうしても時間がかかってしまいます。そのため、先に口コミに返信して、投稿者に削除をお願いするのもひとつの方法です。
たとえば、以下のような返信をしてみるとよいでしょう。
口コミを書いていただき、ありがとうございます。ただ、投稿先を間違っているかもしれません。
口コミは実際にご利用いただいた方の感想をいただく場ですので、お手数ですが削除していただけると助かります。
ライバル店へ誘導している
同じ地域のライバル店が、お店の評判を下げてお客様を奪おうとするケースもあります。口コミを不正に操作しようとしており、非常に悪質です。
Googleは、「競合他社のお店や場所について、その企業や商品の評判を傷つけるコンテンツを投稿する行為」や「宣伝または勧誘を目的としたコンテンツ」を厳しく禁止しています。
具体的には、以下のような行為が該当します。
- 実際には利用していないのに、悪い口コミを書く
- 他社の口コミ欄で「ここより、あの会社のほうがよい」と誘導する
- 商品やサービスについて、悪意に満ちた虚偽の内容を書く
- ライバル店のホームページやSNSのリンクが含まれている
気付いたら速やかにGoogleへ報告し、 お店の評判を守りましょう。
まとめ
Googleの口コミは、新規顧客を呼び込むための大切な情報源です。もし悪質な口コミが目立ってしまうと来店の可能性が減り、店舗運営にも悪影響を及ぼすでしょう。
誹謗中傷など明らかな嫌がらせと判断できる口コミはGoogleが削除しますが、内容によっては対象となりません。
この記事を参考にして、どの対処法が最適かを検討してみてください。大切なお店やスタッフを守るためにも、早めに行動することが大切です。