「便利屋を開業したものの、なかなか依頼が来ない…」「何でも屋って、どうやってお客様を集めればいいんだろう…」とお悩みではありませんか。
便利屋は草刈りや雪かきといった作業を受注できるので、開業のハードルが低いです。しかし、ホームページやSNSを立ち上げても認知につながらず、集客に苦戦している…というお話もよく聞きます。
この記事では、便利屋が効率よく集客するための方法を紹介します。また、ホームページを活用してお問い合わせを増やすコツも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
便利屋の集客事例〜新潟市の便利屋のケース〜
新潟市の便利屋として活動している「ありがとう、あべさん。」の集客事例を紹介します。あべさんは2022年に副業で便利屋を始めました。
最初は集客に苦戦したものの、さまざまな手法を試行錯誤した結果、いまではリピーターさんもいるほど。
そんなあべさんが取り組んだ集客の方法は主に4つあります。
- ホームページ
- ジモティー
- ポスティング
- YouTube
それぞれ解説しますね。
ホームページを名刺代わりに
ホームページにはプロフィールやメニュー、料金など、お客様が知りたいであろう情報を掲載。予算をかけなくても作成できるので、簡易的なデザインに仕上げました。
長期的にSEO対策を進めていけば、おそらく「新潟市 便利屋」などのキーワードでも上位表示できるでしょう。
ジモティーで地域住民にリーチ
最初に仕事を受注したのはジモティーでした。無料で利用できる地域密着型の掲示板ということもあり、想像以上の問い合わせを獲得。
なかには条件が合わずお断りした案件もありますが、0→1の実績を作る段階であれば重宝する集客媒体といえます。
ポスティング×営業で仕事を受注
インターネットやSNSが普及しているので嫌煙されがちですが、なんだかんだポスティングも効果的です。チラシを印刷し、足を動かし1件1件アプローチするので手間はかかりますが…
直接お話するチャンスを得られるので、その場で仕事を受注することも多々あります。「あえてアナログな手法を実践する」のは、意外と効果ありですよ。
YouTubeで動画がバズりネットニュースに掲載
YouTubeチャンネルを運用していたところ、ある1本の動画がバズり、メディア担当者の目に止まりました。最初は胡散臭さもあったものの、やり取りを進めていったところ大手の企業であることが発覚。
そして、掲載された記事がこちら。
>>便利屋さんに、畑の草刈りをお願いしたら…… 丁寧すぎる仕事に絶賛「我が家にもきてもらいたい」「すごいよ」
会話のネタになったり、YouTubeからも仕事の問い合わせがきたりと、飛躍のきっかけになった出来事です。
便利屋の集客に効果的な方法8選
便利屋に向いている集客方法は8つあげられます。
- ホームページ(SEO対策)
- Googleマップ(MEO対策)
- Web広告(リスティング・SNS広告など)
- SNS(X・Instagramなど)
- YouTube
- ジモティー
- ポータルサイト
- ポスティング
それぞれの特徴を説明しますので、自社に合った集客方法を探してみてください。
ホームページ(SEO対策)
開業に合わせてホームページを作った方も多いかと思いますが、SEO対策には取り組んでいますか?
SEO(検索エンジン最適化)とは、検索結果で自分のサイトが上位に表示されるように工夫する施策です。特に「〇〇市 便利屋」など地元に特化したキーワードを狙うと、地域のお客様からのアクセスが期待できます。
SEO対策の基本は、ブログ記事を増やして情報を充実させることです。便利屋サービスを検討している人に向けたコンテンツを書いてみましょう。
たとえば「便利屋 草刈り」で検索する人向けに「便利屋 草刈り 費用」「便利屋 草刈り 依頼」などのキーワードを意識した記事を作成するとよいです。
見込み客に役立つ情報を提供すると、お問い合わせへつながります。
ちなみに、個人事業主が運営するブログででも中小〜大手企業に勝てます。詳しくは、個人が企業のオウンドメディアに勝つためのポイント5選の記事でまとめているので、参考にしてください。
Googleマップ(MEO対策)
便利屋の集客では、Googleマップでの露出を増やす「MEO対策」も欠かせません。
「家(会社)に来てほしい」と考えているお客様は、Google検索よりもGoogleマップで調べる傾向があります。そのためGoogleマップで表示される順位を高めておくと、仕事を獲得しやすくなりますよ。
もしGoogleビジネスプロフィールには登録したものの特に何もしていないなら、まずは情報を充実させることから始めてみてください。お店の写真や作業中の動画を掲載したり、投稿機能を使ってお知らせを発信するのもよいでしょう。
ただし、「高評価をつけてくれたらクーポン配布」「口コミ投稿で500円割引」などの特典を使うのは、Googleの規約違反になります。詳しくは、キャンペーンを使って口コミを集めるのはガイドライン違反の記事でまとめています。
Web広告(リスティング・SNS広告など)
Web広告は、「便利屋として開業したばかり」「売上が安定しておらず、集客にあまり予算をかけられない」場合におすすめです。少額からでも始められ、結果を見ながら予算を細かく調整できるため、リスクを抑えられます。
リスティング広告では、検索エンジンで特定のキーワード(「〇〇市 便利屋」など)を入力したユーザーに対して、ピンポイントで広告を表示させることができます。つまり、今まさに便利屋を探している人に直接アプローチできるので非常に効果的です。
また、X(旧Twitter)やInstagramといったSNS広告も有力な手段です。若い世代にアプローチしたい場合にはぜひ活用してください。広告のターゲティング機能を使えば、地域や興味関心に合わせて広告を届けられるので、コストパフォーマンスが高いですよ。
SNS(X・Instagramなど)
SNSはフォロワーが集まるまでに時間がかかるものの、何と言ってもお金をかけずに始められるのが魅力です。
中でもX(旧Twitter)やInstagramは気軽に投稿できるため、日常的な情報発信やキャンペーン告知に向いています。たとえば「今日はこんな作業をしました!」とビフォーアフターの写真を掲載するとよいでしょう。
さらに、定期的に役立つ情報を発信すると「有益な情報を教えてくれるなあ」と感じてもらえ、信頼関係が築かれていきます。特に便利屋のような親しみやすさや信頼感が求められるサービスでは、「なんだか頼みやすそうだな」と思ってもらえるのは大きなプラスです。
ブログとSNSを連携することで相乗効果も見込めるので、ぜひお試しください。
YouTube
便利屋のサービスをPRするならYouTubeもおすすめです。実際の作業風景を見せると、お客様は「こんな風にやってくれるんだ!」と安心します。
ほかにも、掃除や片付けのコツを発信するのも有効です。たとえば、浴室のカビ取りや鏡のウロコ取り、トイレの尿石除去、換気扇の掃除などを説明しましょう。
「自分でもできるけど、やっぱりプロに頼んだ方が良さそう」と最終的に思ってもらえるように、プロのテクニックを紹介してみてください。
ジモティー
地元のお客様にアプローチするなら、地元密着型の掲示板「ジモティー」も忘れてはいけません。
ジモティーと言えば「モノをあげます(売ります)」のイメージが強いかもしれませんが、実は「地元のお店」というカテゴリもあり、次のようなサービスが分類されています。
- 引っ越し
- 不用品処分
- 家事代行
- ハウスクリーニング
- リフォーム
- 運転代行、運搬代行
- 剪定、造園
- 害虫駆除
便利屋として対応できるサービスがそろっているため、自社の得意分野に登録してみましょう。
嬉しいことに、ジモティーは手数料や掲載料が一切かかりません。特に開業当初、少しでもコストを抑えたい時期には大きなメリットです。
まずは無料で登録して、地元のお客様に存在を知ってもらいましょう。
ポータルサイト
ホームページを開設したばかりだとアクセス数が少なく、仕事を取るのはなかなか難しいでしょう。そんな時は、サイト運営と並行してポータルサイトも活用しましょう。
ポータルサイトとは、さまざまなサービスやお店の情報がまとめられたサイトです。ユーザーが複数のお店を比較して、気になるところに問い合わせや予約をします。
また、便利屋に特化したポータルサイトも存在します。
便利屋を探しているお客様がアクセスするため、仕事を獲得しやすいのが魅力です。
ただし、他の便利屋も多く掲載されているため、競争は激しいです。自社を選んでもらうために、他社との違いを明確にする必要があります。
たとえば「即日対応可能」「LINE見積もり可能」といった強みをアピールして、お客様に「この便利屋に頼みたい!」と思ってもらえるよう工夫しましょう。
ポスティング
ポスティングはスマホやパソコンを使わない世代にも届くため、見込み客を取りこぼしにくいのが大きなメリットです。また、紙のチラシは手元に残りやすく後日、依頼につながる可能性が高いです。
たとえば「外壁の修理を頼みたいけど、どこにお願いしよう?」と考えたとき、「そういえば、冷蔵庫に便利屋のチラシを貼っていたな」と思い出してくれるかもしれません。
ポスティングには「 軒並み配布(ローラー配布)」と「セグメント配布」の2種類の配布方法があります。
軒並み配布とは、エリア内のすべての住宅にチラシを配る方法です。ターゲットかどうかを確認する手間がないため、料金を抑えられます。
一方、セグメント配布は、条件を満たした住宅にチラシを配る方法です。手間と時間がかかるため料金がやや高くなりますが、対象を絞るために反響率が良くなります。
ポスティングを依頼する際は、どちらの方法が自社に合っているかを見極めましょう。
便利屋のホームページで集客するためのポイント
便利屋向けの集客方法を紹介しましたが、特にホームページに力を入れるのがおすすめです。集客力の高いホームページを作るために押さえておきたいポイントをまとめました。
- 料金を明記する
- 対応サービス、エリアを記載する
- 得意分野をアピールする
- お客様の声を公開する
- スタッフ紹介を載せる
- よくある質問を用意する
ひとつずつ改善していき、より多くのお客様に選ばれる便利屋を目指しましょう。
料金を明記する
便利屋に依頼する際、お客様が最も気にするのはやはり「料金」でしょう。
なんでも対応できる便利屋だからこそ、料金が曖昧だと「これって料金に含まれてるの?」「後から追加で請求されるかも…」といった不安を抱かせてしまいます。
そのため、すべての金額をわかりやすく掲載しましょう。
- 基本料金
- 出張費
- 追加料金
- 見積もり料金
- キャンセル料
あらかじめ金額が計算できれば、お客様も気軽に依頼しやすくなるものです。
対応サービス、エリアを記載する
便利屋と言っても、業者によって対応しているサービスは異なります。
お客様が「何を頼めるんだろう?」「相談してから断られたら嫌だな…」と悩んでしまわないように、対応できるサービスや作業内容を説明しましょう。
「サービス一覧ページ」を用意し、具体的に記載してみてください。
- 引っ越し、家具の移動・梱包
- 掃除、片付け、ゴミ屋敷
- 遺品整理、不用品処分
- 草刈り、草むしり、庭木の伐採
- 害虫駆除、巣の撤去
- 買い物代行、場所取り代行、付き添い
また、どのエリアで対応可能かも忘れずに記載しましょう。「エリア内であれば交通費無料」や「エリア外は追加料金がかかります」といった具体的な情報があると、お客様が安心して依頼しやすくなります。
さらに、対応していないサービスについても書いておくと、トラブルを防ぐことができます。たとえば「電気工事やガス配管は、資格を持つスタッフが在籍していないため対応できません」といった内容です。
自社ができること・できないことを伝えて、事前にお客様の不安を解消してあげましょう。
得意分野をアピールする
便利屋が多く存在する中で、自社を選んでもらうためには差別化が重要です。「ここはライバルには負けない!」という点をトップページでアピールしましょう。
たとえば「特に引っ越しのお手伝いが得意です」「女性スタッフが丁寧に梱包します」などを伝えると、お客様の信頼を得やすくなり、依頼にもつながりやすくなります。
「強みが特にないな…」「何をアピールしたらいいのか分からない」と悩んでしまう方もいるかもしれません。
同じエリアで活動するライバルのホームページと見比べて、違いを探してみましょう。過去のお客様から褒められた点や喜ばれたことを思い出すのもヒントになります。
自社ならではの良さがあるはずなので、ぜひホームページに盛り込んでください。
お客様の声を公開する
積極的にお客様の声を集めて、ホームページに掲載しましょう。お客様の顔写真を掲載できれば信頼性が高まりますが、難しい場合は手書きのアンケートでも十分です。
また、作業前後の写真を公開するのも効果的ですよ。実際の作業風景が見えると、お客様はより安心できるはずです。
口コミと一緒に、作業時間や作業スタッフの人数・合計金額なども記載すると、具体的にイメージしやすいです。「このくらいの金額で頼めるんだ」「こんなに早く終わるなら助かるな」と、安心感がさらに増しますよ。
スタッフ紹介を載せる
便利屋は自宅に入って作業をするケースが多いですよね。特に、女性の一人暮らしだと、まったく知らない男性を家に入れるのは不安に感じるでしょう。
だからこそ、どんなスタッフが担当するかを事前に知らせておくことが大切です。スタッフのプロフィールをホームページに載せましょう。
特に顔写真があると、身近に感じてもらえます。また、資格や経歴・得意分野をアピールすれば、信頼度もアップします。
お客様が安心して依頼できるよう、スタッフの情報を公開しましょう。
よくある質問を用意する
便利屋サービスには「何でもやってくれる」イメージが強いために、さまざまな疑問が浮かびます。そこで、よくある質問(FAQ)ページを用意して、お客様の不安を解消しましょう。
- 見積もりは無料ですか?
- どんな作業でも頼めますか?
- 料金の支払い方法は?
- 追加料金は発生しますか?
- 予約は何日前までですか?当日予約も可能ですか?
- 土日祝日で料金は変わりますか?
- どの地域でお願いできますか?
- 女性スタッフにお願いすることもできますか?
- どんなスタッフが来ますか?
- 事故が起きた場合の保証はありますか?
FAQを充実させると「この会社なら丁寧に対応してくれそう」と感じてもらえるため、結果として依頼につながりますよ。
まとめ
MEO対策やYouTube、ポータルサイトなどそれぞれメリットがありますが、特に注力したいのはホームページです。適切に運営していれば、低コストで長期的にお客様を集められます。
紹介した内容を踏まえてホームページを見直し、仕事を取れるように少しずつ改善していきましょう。