Web集客とは、Webサービスを通した集客を指します。
これからWeb集客を行いたいと思っていても、どれくらいの費用がかかるのか分からない方もいるでしょう。Web集客は自社の売上アップに効果的ですが、ただ費用をかけるだけでは思うような成果を得られません。
この記事では、Web集客の種類ごとの価格相場と依頼する場合の注意点をまとめました。Web集客を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
なお、こちらの記事でWeb集客が難しいと感じる理由や対策を解説しています。
Web集客の種類と外注する際の費用相場
Web集客にはいくつか種類があります。
Web集客の種類ごとに、費用の相場をまとめました。
Web集客の種類 | 費用の相場(月額) |
Webマーケティング全般(総合コンサルティング) | 10~数百万円 |
ホームページ・ランディングページ制作 | 10~100万円 |
SEO対策 | 10〜30万円 |
ブログ記事作成 | 1~10万円 |
MEO対策 | 1~5万円 |
SNS運用 | 10〜50万円 |
YouTube運用 | 10〜30万円 |
広告運用 | 20〜50万円 |
Lステップ | 数万~15万円 |
ポータルサイト掲載 | 数千~1万円 |
Webマーケティング全般(総合コンサルティング)
自社の商品・サービスの販売を拡大するため、複数のWeb集客を通して総合的なWebマーケティングを行う方法です。SEO対策や広告運用、SNS運用などそれぞれのWeb集客に精通している必要があるため、高い専門性が必要になります。
費用の相場は10~数百万円程度です。依頼する業務の範囲によって値段は大きく異なります。Webマーケティングを依頼する場合、業務の範囲と見積もりを必ず確認しましょう。
上がった売上に応じて支払額が決まる成果報酬型や、月々に一定の金額を支払う月額固定費型、最初に全ての支払いを行う一括支払い型があります。
ホームページ・ランディングページ制作
企業のホームページやLP(ランディングページ)を制作し、制作したコンテンツを見たユーザーに商品やサービスを購入してもらう方法です。多くの企業が自社ホームページ、LPを通して集客を行っています。
費用の相場は10~100万円程度です。制作の目的やクオリティ、依頼先によって料金の幅は大きく異なります。
簡単なホームページ・LPであればテンプレートから制作できるため、低コストで制作が可能です。凝ったデザインのサイトを制作したい場合や、集客やブランディングまで依頼する場合は料金が上がります。
SEO対策
SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略称です。SEO対策は、自社のホームページを検索結果で上位に表示するために必要な施策です。
費用の相場は月々10〜30万円程度です。SEO対策で依頼できる内容にはコンサルティングやサイト設計、記事制作などがあり、業務の範囲によって費用は異なります。
依頼先も企業のほか、フリーランスに依頼する方法もあります。依頼したい業務や予算によって比較・検討しましょう。
なお、SEO対策とは?の詳細はこちらの記事で詳しく解説されています。
ブログ記事作成
企業ブログの記事作成を依頼する方法です。SEO対策の知識と、業界に対する正しい知識が必要になります。専門性の高いジャンルほど、相場は高額になります。
費用の相場は1~10万円程度です。費用は文字単価と更新頻度、記事の文字数によって異なります。
クラウドソーシングサイトでライターを募集する方法もあれば、記事制作会社に外注する方法もあります。文字単価の相場は個人に依頼すると1.0~2.0円/文字、制作会社だと5~10円/文字が目安です。
例えば1記事あたり3,000文字、週に1回更新すると個人では月額1万~2.5万程度、制作会社では6~10万程度になります。
MEO対策
MEOとはMap Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略称です。MEO対策とは、ユーザーがGoogleマップ等の地図で店舗を検索したとき、自社を上位に表示するための施策を指します。
MEO対策の費用相場は、月々1~5万円程度です。自社で行う場合、特に費用はかかりません。
MEO対策はSEO対策より安く、特定の地域における集客に強みを持ちます。特定の地域で集客したい場合は、MEO対策がおすすめです。
SNS運用
SNS運用とは、自社のSNSアカウントで投稿作成やSNSへ広告出稿を行うことで集客を図る方法です。SNSのアカウント作成や投稿は無料でできますが、運用代行や広告の出稿には費用がかかります。
SNS運用の費用相場は月々10〜50万円程度です。
自社でSNSを運用する場合、コストは掛かりません。運用代行は月10万円程度で依頼できますが、投稿から結果の分析まで全面的なサポートを受けたい場合は追加で費用がかかります。
YouTube運用
YouTube運用とは、自社の宣伝につながる動画コンテンツをYouTubeに投稿することです。近年は動画コンテンツが普及しており、多くの人に見てもらえる機会があります。
YouTube運用の費用相場は月々10〜30万円程度です。SNSと同様に、自社でアカウント開設や動画投稿を行う場合は費用がかかりません。
動画の素材は自社で用意し、簡単なテロップの挿入など一部の作業を外注する方法もあります。この場合、一から外注するより費用は抑えられます。動画を一から制作する場合、費用は高額になるので注意が必要です。
広告運用
インターネット広告は、サイト内に自社のバナーやテキスト広告を表示して集客を行う方法です。
費用の相場は月々20〜50万円程度ですが、広告出稿するキーワードや媒体によって金額は大きく異なります。競合の多いジャンルや、見込み収益の大きいキーワードは金額も高めです。費用の目安を確認したいときは、Googleのキーワードプランナーを使うと広告入稿にかかる費用や検索ボリュームがわかります。
Lステップ
Lステップは株式会社Maneqlが提供するツールで、LINE公式アカウントに追加して使用します。LINE公式アカウントを用いてメッセージ配信の自動化や顧客情報の収集を行えるサービスです。
Lステップの費用相場は数万~15万円程度。内訳として、LINE公式アカウントの料金、Lステップの料金、運用を外注する場合は代行費用があります。
LINE公式アカウント、Lステップの料金はプランにより異なります。運用代行費用は数万〜10万円が目安です。
各費用の相場をまとめました。
項目 | 費用(月額) |
LINE公式アカウント | 0~15,000円 |
Lステップ | 5,000~32,780円 |
運用代行費用 | 数万〜10万円 |
Lステップを自社で運用する場合、手間はかかるものの月額数万円で利用できます。
ポータルサイト掲載
ポータルサイトとは、ユーザーがほしい情報を調べるためにアクセスする最初のページです。Yahoo!JapanやGoogleといった総合型ポータルサイトのほか、地域やジャンルに特化したサイトもあります。
費用の相場は月々数千円~1万円程度です。客単価やアクセス数によって、費用は異なります。
Web集客の外注先とそれぞれのメリット・デメリット
外注先のメリット、デメリットについてそれぞれ解説します。
外注先 | コンサルティング会社 | 運用代行会社 | フリーランス(個人事業主) |
メリット | 任せられる範囲が大きい | 専門性が高い | 費用相場が安い |
デメリット | 費用相場が高い | 会社によって対応できる範囲が異なる | クオリティの差が大きい |
コンサルティング会社
一般的にコンサルティング会社は、Web集客の実務だけではなく戦略部分を担当してくれます。Webマーケティングを全体的に外注したい場合はコンサルティング会社を利用しましょう。
メリット
任せられる範囲が大きく、社内でWeb集客の知識が乏しい場合でも安心して依頼できます。
Web集客の方針も含めてプロに相談したい場合、コンサルティング会社がおすすめです。
デメリット
コンサルティング会社は任せられる範囲が大きい分、コンサルティング会社は運用代行会社や個人事業主・フリーランスより相場が高めです。
実務だけ任せたい場合や、費用を安く済ませたい場合は運用代行会社や個人事業主・フリーランスが適しています。
運用代行会社
運用代行会社は、主にWeb集客の実務を担当します。対応可能な業務内容や得意な領域は企業によって異なります。自社のニーズとマッチしている企業を選びましょう。
メリット
SNSやYouTubeなど運用のノウハウがあるため、高い専門性が期待できます。
また、企業で運営しているため、個人よりもノウハウやリソースにアドバンテージがあります。
デメリット
フリーランス(個人事業主)より相場は高めです。
また対応している範囲が会社によって異なるため、Web集客全てを一括で任せることはできません。あくまで運用の一部を外注する形になります。
フリーランス(個人事業主)
会社ではなく、個人相手に依頼する方法です。他社からの紹介やホームページ、クラウドソーシングサイトを経由して外注します。
メリット
個人事業主やフリーランスの費用相場は、総じて企業より安い傾向があります。これは個人で活動している場合、人件費が企業よりかからないためです。
デメリット
一方で個人事業主やフリーランスはリソースが限られており、対応できる範囲が限られている場合があります。また、クオリティは外注先により大きくばらつきがあります。実績や評判を参考にして、信頼できる相手を見つけましょう。
Web集客の費用を検討する上での注意点
Web集客はお金をかければ効果が出るとは限りません。Web集客の費用を検討する上で、注意したいことをまとめました。
- 目標を数値で具体的に設定する
- 外注する範囲を決めておく
- 結果の分析まで行う
それぞれの注意点について、より具体的に解説します。
目標を数値で具体的に設定する
Web集客の最終的な目的は、自社の売上を上げることです。効果を正しく評価するために、あらかじめ目標を数値で設定しましょう。
Web集客の目標として、KPI(Key Performance Indicator、重要業績評価指標)が用いられます。Web集客の種類によって、適したKPIは異なります。
Web集客を始めるときは漫然と施策を打つのではなく、目標から逆算して計画を立てましょう。
外注する範囲を決めておく
Web集客の範囲や依頼先によって、外注できる業務内容は異なります。集客から結果の解析まで、全ての業務を外注した場合は料金も高額になります。
外注先とのトラブルや予算オーバーを防ぐため、外注する業務内容はあらかじめ決めておきましょう。
社内でも対応できる業務は、外注しない選択肢もあります。社内でWeb集客を行うと費用は抑えられますが、その一方で社内のリソースを確保しなければいけません。
予算とリソースのバランスを考慮した上で、外注する業務の範囲を明確にしましょう。
結果の分析まで行う
Web集客を行っても、必ず効果が出るとは限りません。費用をかけても効果が出ない場合、アプローチを改善する必要があります。
Web集客の結果を分析しなければ、気付かずに費用対効果が低い集客を続けてしまうかもしれません。Web集客を行うのであれば、必ず結果の分析まで行いましょう。
今日から取り組める!Web上で集客を増やす効果的な方法6選
効果的なWeb集客の方法は主に6つあげられます。それぞれのメリットやデメリットもまとめてみました。
集客方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
SEO対策 | ・無料で取り組める ・資産性と安定性が高い | ・時間がかかる ・大幅な順位変動もありえる |
MEO対策 | ・無料で取り組める ・意欲の高いお客様を集客できる | ・口コミを集めるのが大変 ・悪い口コミを投稿されることもある |
SNS | ・無料で取り組める ・拡散されれば知名度が急上する | ・悪い評判も拡散される可能性あり ・アカウントが停止されると集客効果を失う |
YouTube | ・市場が伸びている ・資産性と安定性が高い | ・動画編集の手間がかかる ・アルゴリズム分析なども必要 |
Web広告 | ・即効性が高い ・少額からでも出稿できる | ・予算をかけ続ける必要あり ・ホームページやランディングページも必要 |
ポータルサイト | ・無料で掲載できるサイトもある ・新規の顧客にもアプローチできる | ・競合が多く認知されないこともある ・サイトによっては手数料の負担が大きい |
これらの集客方法を適切に活用することで、見込み客への効果的なアプローチができ、売上やブランド認知度を向上できるでしょう。
SEO・MEO・SNS・YouTubeは無料で取り組めるので、個人的にも推奨している方法です!
ただし、どの方法も一長一短あるので、それを踏まえたうえで取り組みましょう…!
SEO(検索エンジン最適化)
SEOは、Googleなどの検索エンジンで自社のWebサイトが上位に表示されるように工夫する方法です。これにより、自然検索からの訪問者を増やせます。
具体的には、キーワードの選定、質の高いコンテンツ作成、内部リンクの最適化、メタタグの設定などが含まれます。基本的なSEO対策を実践することで、Webサイトのアクセス数を効果的に増やせます。
MEO(マップ検索エンジン最適化)
MEOは、地図エンジン最適化のことを指し、Googleマップなどの地図検索で自社を上位表示させるための方法です。この方法はローカルビジネスにとって有効です。
MEOの効果を最大限発揮するためには、店舗名や住所、電話番号を正確に記載し、顧客からのレビューを集めることが重要です。また、写真や営業時間などの詳細情報も更新しましょう。
これにより、近隣のユーザーが「カフェ」や「美容院」などで検索した際に自社が上位に表示され、集客効果が高まります。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
SNS(Facebook、Twitter、Instagram、TikTok)を活用することで、ブランドの認知度を高め、ターゲット顧客と直接コミュニケーションを取れます。投稿内容を工夫し、定期的に更新することでフォロワーとの信頼関係構築にも繋がります。
また、広告機能を使って特定のターゲット層にアプローチすることも効果的。SNSを取り入れることで、より多くの人に自社や製品の魅力を伝えられます。
ただし、SNSは誰でも気軽に始められる反面、企業が利用する場合は注意が必要です。炎上対策や投稿ルールなどを事前に取り決めましょう。
YouTube
YouTubeは視覚的な魅力を最大限に活用できる媒体で、そこで伝えられる情報の効果は絶大です。例えば、商品の使い方を紹介したり、顧客の感想を共有したりする動画を投稿すれば、その信頼性はぐっと高まります。
また、YouTubeを活用するうえでキーワードの使用は重要です。動画のタイトルや説明文に適切なキーワードを盛り込むことで、SEO対策につながります。
そして忘れてはいけないのが、常に最新のコンテンツを提供し、視聴者とのコミュニケーションを大切にすることです。これにより、長期的なファンを獲得できるでしょう。
Web広告
Web広告には、Google広告やFacebook広告など、多様なプラットフォームがあります。これらの広告は、ターゲットとなるユーザーの興味や行動に基づいて表示されるため、効率的に集客できます。
例えば、特定のキーワードで検索したユーザーに対して広告を表示することで、関心の高いユーザーを惹き付けられます。また、広告の設定や予算管理が簡単に行えるため、少ない予算から始められます。
効果を測定しながら最適化することで、より高いROI(投資収益率)を実現できます。
ポータルサイト
ポータルサイトは、ウェブ上の多種多様な情報を集約し、ユーザーに一元的に情報を提供する役割を果たします。ポータルサイトに自社の情報を掲載することで、広範なユーザーにアプローチでき、集客効果が高まります。
例えば、じゃらんやリクナビなど、特定のカテゴリや地域に特化したポータルサイトを活用すると、特定地域の情報を欲しているターゲット層に直接アプローチできます。
また、レビューやランキング機能を活用することで、信頼性を高められます。まずは自社に合ったポータルサイトを見つけて活用してみましょう。
まとめ
Web集客の費用は、集客の種類や依頼先によって大きく異なります。また、Web集客はコストを掛ければ必ず効果が出るものではありません。依頼したまま任せきりにするのではなく、定期的に集客の効果を評価するプロセスが必要です。
自社の売上につながるよう、Web集客を上手に活用しましょう。