Googleの検索結果で上位表示を実現するのは、企業のWeb戦略で欠かせない要素の1つ。でも、SEO対策って実はいろんな種類があって、コンサルティングや内部・外部対策、記事作成など、それぞれにかかる費用もバラバラなんです。
この記事では、Google検索の上位表示にかかる費用の相場や、SEO対策の外注のタイミング、費用を抑えるコツまで紹介します。さらに、格安のSEO対策業者に依頼する際の注意点にも触れますので、最適なSEO戦略を検討する際の参考にしてください。
Google検索の上位表示にかかる費用の相場と内訳
Google検索で上位表示を目指すための施策は多岐に渡ります。ここでは、おもなSEO対策とその費用相場を解説します。
施策の種類 | 費用の相場 |
---|---|
総合SEOコンサルティング | 10万〜50万円/月 (100万円を超えるケースあり) |
内部SEO対策 | 5万〜30万円 (大規模サイトは30万〜100万円) |
外部SEO対策 | 1万〜15万円/月 |
コンテンツSEO対策(記事作成) | 2万〜10万円/本 (取材記事は5万〜20万円/本) |
各種SEOツール | |
詳しく見ていきます。
総合SEOコンサルティング
総合SEOコンサルティングは、サイト全体の分析から戦略づくりや実際の対策まで、すべてサポートしてくれるサービスです。月額費用は10万円から50万円くらいが一般的な相場です。ただし、サイトの規模が大きく、多数のページを抱えるサイトの場合は100万円以上と、より高額になる場合も。
とはいえ、包括的なサポートを受けられるため、中長期的なSEO戦略を立てる際に効果的です。まずは無料相談から始められる業者も多いため、複数の会社に相談することをおすすめします。
内部SEO対策
内部SEO対策の費用相場は、サイトの規模や実施内容によって異なりますが、一般的に以下の価格帯となっています。
- 軽微な修正のみ:5万~15万円
- 中規模なサイト改善:15万~30万円
- 大規模なサイト改善:30万~100万円
具体的な作業内容は、HTMLタグの最適化やサイト構造の改善、内部リンクの最適化などが含まれます。とくに重要なのが、テクニカルSEOと呼ばれる技術的な最適化です。
これには専門的な知識とツールが必要となるため、コストが高くなる傾向にあります。
外部SEO対策
外部SEO対策は、ほかのサイトからの被リンク獲得を中心とした施策です。規模や内容によって費用は変わってきますが、だいたい月1万円~15万円くらいが相場です。
小規模な対策の場合は1万円~5万円程度で、プレスリリース配信や記事掲載による被リンク獲得が中心となります。より本格的な対策を行う場合は10万円~15万円程度で、質の高い被リンクの獲得や外部メディアへの露出強化などを行います。
ただし、効果が出るまでには3~6ヶ月ほどかかるのが一般的です。短期間での効果を約束する案件は要注意。地道な積み重ねが成果につながります。
コンテンツSEO対策(記事作成)
検索上位表示には質の高いコンテンツの制作が不可欠です。費用相場は、以下となります。
- 一般的な情報記事:2万〜5万円
- 専門性の高い記事:3万円〜10万円
- 取材記事:5万〜20万円
月間の記事制作本数は、企業のSEO予算や目標によって設定しますが、多くの場合4〜8本程度からスタートするのが一般的です。効果的なSEO対策には、適切なキーワード選びと、読者に価値ある情報を提供できる記事作成が大切です。検索エンジン対策だからといって、キーワードだけを意識しすぎるのは逆効果。読者目線の情報提供がポイントになります。
各種SEOツール
効果的なSEO対策には、各種分析ツールの活用が欠かせません。おもなツールと費用が次のとおり。
目的 | ツール名 | 費用 |
---|---|---|
アクセス解析 | GA4 | 無料 |
データ分析 | Google Search Console | 無料 |
キーワード分析 | ラッコキーワード Ubersuggest | 無料〜9,900円/月 無料〜99,990円 |
競合分析 | Ahrefs Semrush | 19,990円〜68,900円/月 139.95$〜499.95$/月 |
順位計測 | GRC Nobilista | 4,950円/年 990円〜5,990円/月 |
総合SEOツール | TACT SEO SEARCH WRITE MIERUCA | 99,000円/月 80,000円〜150,000円/月 150,000円/月 |
複数のツールを併用する場合は、月額5万円~20万円程度の予算が必要です。ただし、多くのツールは年間契約で月額費用を抑えられます。まずは無料ツールから始めて、必要に応じて有料ツールの導入を検討するのがよいでしょう。
SEO対策を外注する際の契約形態
SEO対策を外注する際には、大きく分けて3つの契約形態があります。それぞれに特徴や向いている企業の状況が異なるため、自社の目的や予算に合わせて最適な契約形態を選択することが重要です。以下では、一般的な契約形態を解説します。
- スポット型
- 月額固定型
- 成果報酬型
予算や期間、目指したい成果をしっかり決めてから、自社に合った契約形態を選んでいきましょう。
スポット型
スポット型は、必要なときに発注できる契約形態です。予算を使いたいときに使えて、自社のペースで進められるのがメリットです。効果を見ながら「もうちょっと追加でやってみようかな」という柔軟な対応もできるので、まずは様子見から始めたい企業に向いています。
一方で、継続的な順位改善や効果測定が難しく、その都度の発注手続きが必要となるため管理工数が増えるデメリットも。とくに中小規模のサイトや、まずは試験的にSEO対策を始めたい企業におすすめです。
月額固定型
月額固定型は、毎月決まった金額を払って継続的にSEO対策をしてもらう形です。長期的な戦略を立てやすく、効果の測定や改善が計画的に行えるのが大きなメリットです。また、コンサルティングから施策の実施まで一貫したサポートを受けられ、急な追加費用も発生しにくいでしょう。
ただし、最低契約期間が設定されていることが多く、途中解約が難しいケースもあるため、契約前の十分な検討が必要です。とくに、本格的なSEO対策を行いたい中規模以上のサイトや、長期的な成長を目指す企業に適した契約形態といえます。
成果報酬型
成果報酬型は、目標とする検索順位や流入数を達成した場合にのみ費用が発生する契約形態です。初期費用が不要で成果が出なければ費用が発生しないため、リスクを抑えられる点が最大のメリットです。ただし、「早く結果を出さないと報酬がもらえない」というプレッシャーから、サイトに良くない対策をしてしまう業者もいるんです。
それに「目標順位まで上げました!はい終わり」という感じで、その後の順位維持はノータッチ…なんてことも。契約するときは「どこまでが成果なのか」「どのくらいの期間、順位をキープしてくれるのか」をはっきりさせておくのが大切です。
SEO対策を外注化するタイミング
SEO対策は自社で実施することも可能ですが、状況によっては外注化を検討すべきタイミングがあります。ここでは、3つのケースについて解説します。
- 自社のリソースが不足している
- 思うような成果を得られていない
- 知識やスキルを持つスタッフがいない
自社の状況と照らし合わせながら、外注化の判断材料としてください。
自社のリソースが不足している
SEO対策には、サイトの改善や記事の作成など、いろいろな作業が必要です。サイトの規模が大きい場合や更新頻度が高い場合、これらの作業に十分な時間を確保することが難しくなります。
とくに、制作部門や開発部門がほかの業務で手一杯の場合は、SEO対策が後回しになりがちです。また、急な事業拡大や新規プロジェクトの開始により、一時的に社内リソースが不足することも。このような状況では、外部の専門家に依頼することで、効率的にSEO対策を進められます。
思うような成果を得られていない
自社でSEO対策を実施しているものの、検索順位が上がらない、アクセス数が伸びないなど、期待する成果が得られていない場合があります。これは、施策の方向性が間違っている、重要な要素を見落としている、または競合の動きに対応できていないなどの可能性があります。
そういうケースでは、専門家に現状を分析してもらい、改善のアドバイスをもらうのが効果的です。とくに競争が激しい業界では、専門的な知識やノウハウが必要になってくるので、プロの力を借りるのも一つの手段です。
知識やスキルを持つスタッフがいない
SEO対策には検索エンジンの仕組みやWeb技術、コンテンツマーケティングなど幅広い知識が必要です。また、検索エンジンのアルゴリズムは頻繁に更新されるため、最新の動向や効果的な手法を常に把握しておく必要があります。
社内にこれらの専門知識を持つスタッフがいない場合、効果的なSEO対策を実施することは困難です。このような場合は、専門家への外注により適切な施策を実施しながら、社内のノウハウ蓄積を進められます。
SEO対策の費用を抑えるためのポイント
SEO対策は継続的な投資が必要になるため、できるだけ費用を抑えながら効果を最大化することが重要です。ここでは、SEO対策の費用を効率的に運用するための3つのポイントを解説します。
- 一部のSEO対策を自社で実施する
- 複数の業者から相見積もりを取る
- 費用対効果の高い業者に依頼する
これらを参考に、自社に最適な予算配分を検討してください。
一部のSEO対策を自社で実施する
すべてのSEO対策を外注する必要はありません。基本的なコンテンツの更新やメタタグの修正、内部リンクの設定など、比較的簡単な作業は自社で実施することで、大幅なコスト削減が可能です。
まずは無料のSEO対策ツールを活用しながら、自社でできる作業の範囲を把握しましょう。そのうえで、技術的な対策や専門性の高い作業のみを外注することで、効率的な予算配分が実現できます。また、自社で実施する中で知識やノウハウが蓄積され、将来的な外注費用の削減にもつながります。
複数の業者から相見積もりを取る
SEO対策の費用は業者によってかなり差があります。賢く選ぶなら、最低3社くらいは見積もりを取って比較してみましょう。見積もりを取るだけなら無料なので、いろんな会社の話を聞いてみるのがおすすめです。
その際、単に費用の比較だけでなく、提案内容や実施予定の施策、期待される効果なども含めて総合的に評価することが大切です。また、見積もり時には具体的な作業内容や成果指標、レポーティングの方法なども確認し、後々のトラブルを防ぎましょう。
相見積もりを取ることで、市場相場の把握と適切な業者選定が可能になります。
費用対効果の高い業者に依頼する
単に費用が安い業者を選ぶのではなく、費用対効果の高い業者を選定することが重要です。そのためには、業者の過去の実績や具体的な成功事例、クライアントの評価などを確認しましょう。
また、提案内容が自社のビジネスや課題を正確に理解したものか、具体的な数値目標が設定されているかなども大切な判断基準です。優れた実績を持つ業者は初期費用が高めでも、長期的に見ると高い投資対効果が期待でき、結果的にコスト削減につながることも多いでしょう。
格安のSEO対策業者に依頼する際の注意点
予算を抑えたいという理由から、格安のSEO対策業者への依頼を検討する場合もあるでしょう。しかし、安い費用に魅力を感じて格安業者に依頼したものの、不適切なSEO手法でGoogleからペナルティを受け、かえってサイトの評価が下がってしまうことも。業者選びは慎重に行いましょう。ここでは、格安のSEO対策業者に依頼する際の重要な注意点を解説します。
- これまでの実績を必ず確認する
- 「順位保証」を約束する業者は信用できない
- ブラックハットSEOでないか確認する
それぞれ見ていきます。
これまでの実績を必ず確認する
格安のSEO対策業者を選ぶ際は、過去の実績を詳しく確認することが大切です。具体的な成功事例や、実際にどのような施策を行って成果を上げたのかを確認しましょう。
また、可能であれば過去のクライアントの評価や、実際の検索順位の推移なども見定めることをおすすめします。実績の提示を渋る業者や、具体的な事例を示せない業者は避けるべきです。
安価な費用設定の理由も、明確な説明を求めることが重要です。業界経験が浅い業者に依頼することは、大きなリスクとなる可能性があります。
「順位保証」を約束する業者は信用できない
「必ず上位表示を実現します」「〇日で上位表示を保証」なんて言葉を使う業者には要注意!検索順位はGoogleのアルゴリズム変更や競合サイトの動きなど、いろんな要因で変わってくるので、実は「順位保証」なんて本当はできないんです。
このような約束をする業者は、一時的な順位アップを実現しても、その後大幅に順位を下げる危険な施策を行っている可能性が高いでしょう。SEO対策は中長期的な視点で取り組むべき施策であり、即効性を強調する業者は避けるべきです。
ブラックハットSEOでないか確認する
業者がブラックハットSEO(Googleのルールに違反する手法)を使っていないかもチェックが必要です。どんな方法でSEO対策をするのか、しっかり説明してもらいましょう。
例えば、キーワードを不自然なくらい詰め込んだり、怪しいサイトから大量にリンクを取得したり。こういった手法って、最初は順位が上がるかもしれませんが、そのうちGoogleにバレて順位が大暴落…なんてことも。「具体的な手法は企業秘密です」と説明を避ける業者とは、お付き合いしない方が安全です。
まとめ
Google検索の上位表示を目指すSEO対策には、さまざまな手法と費用が存在します。総合コンサルティングから内部・外部対策、コンテンツ作成まで、それぞれに適した予算配分が必要です。
外注する際は自社の状況に合わせて契約形態を選び、複数の業者から見積もりを取りましょう。また、一部の対策を自社で行うことでコスト削減も可能です。
格安業者に依頼する際は実績確認や手法の透明性を重視し、リスクを避けることが大切です。適切なSEO戦略を立てることで、効果的かつ効率的な上位表示を実現できるでしょう。