SEO対策において、重要な施策のひとつが「キーワード選定」です。キーワードとは、ユーザーが検索窓に入力する単語のこと。解決したい悩みや叶えたい願望など、あらゆるニーズが潜んでいます。
しかし実は、キーワードの順番によって適切な回答(コンテンツ)が変わってくるのです。「犬 迷子」と「迷子 犬」で、ユーザーが知りたいものが異なるイメージです。

記事を書く時はキーワードの組み合わせだけでなく順番にも注意が必要です!
特定のキーワードで上位表示を狙うなら、キーワードの順番も意識してSEO対策を行いましょう。
この記事ではキーワードの順番によるSEO対策の影響と、複合キーワードの適切な順番を選ぶ方法について解説します。SEO対策に悩んでいる方は、ぜひ記事を参考にしてください!
キーワードの順番によるSEOへの影響は?3つの観点から検証
キーワードの順番によるSEOへの影響を、下記3つの観点から検証してみました。
- 検索結果
- 検索ボリューム
- ユーザーの検索意図



今回は例として「犬 迷子」「迷子 犬」のキーワードを分析、比較してみました!
検索結果
キーワード | 検索意図(ニーズ) |
---|---|
犬 迷子 | 犬が迷子になった…どう対応すればいい? |
迷子 犬 | 迷子の犬を見つけた…どこに連絡すればいい? |
「犬 迷子」「迷子 犬」で検索結果を比較したところ、一部の検索結果に違いがありました。
「犬 迷子」では、最上部にAIによる回答が表示。それに続き、迷子犬の情報をまとめたデータベースの他、犬が迷子になったときの対処法をまとめた記事が上位に表示されています。「迷子 犬」では、迷子犬の情報をまとめたデータベースや掲示板、Instagramアカウントなどが上位に表示されます。また、迷子犬を見つけたときの対処法に関するコラム記事もありますね。
「犬 迷子」の検索結果


「迷子 犬」の検索結果





同じ組み合わせのキーワードでも、順番で結果が変わる事がわかります!
検索ボリューム
キーワード | 月間検索ボリューム(Google) |
---|---|
犬 迷子 | 472 |
迷子 犬 | 2,320 |
「犬 迷子」「迷子 犬」の月間検索ボリュームを、それぞれaramakijake(アラマキジャケ)で調査しました。




「犬 迷子」の月間検索ボリュームが472(Google)に対して、「迷子 病犬」は2,320(Google)でした。



順番を入れ替えるだけで、検索ボリュームは約5倍ほど変わります…!
検索ボリュームが高いとその分、上位表示の難易度も上がるので、キーワード選定の際は注意が必要です。
ユーザーの検索意図
同じ組み合わせでも、キーワードの順番によってユーザーの検索意図は少しずつ異なります。
検索キーワード | ユーザー心理 | 再検索キーワード |
---|---|---|
犬 迷子 | ・飼っている犬が迷子になってしまった ・どうやって探せばいいのだろう? | ・犬 迷子 探し方 ・犬 迷子 警察 |
迷子 犬 | ・迷い犬を見つけたらどうすればいいのだろう? | ・迷子犬 見つけたら ・迷子犬 ツイッター |
「犬 迷子」は、飼っている犬が迷子になったらどうすればいいか?対処法を知りたいユーザーが検索していると推測。「迷子 犬」では、迷子犬を見つけたときの対処法を調べているユーザーだと推測されます。



検索意図をより詳しく分析したい場合、再検索キーワードを比較しましょう!
再検索キーワードとは、「最初に調べたキーワードで回答が見つからかった際、そのユーザーが次に検索したキーワード」のこと。ユーザーが抱えてる潜在的な悩みを推測できます。
「犬 迷子」の再検索キーワード


「迷子 犬」の再検索キーワード


「犬 迷子」と「迷子 犬」の再検索ワードを比較すると、重複はあるものの一部の検索ワードが異なっています。
SEO対策で適切な複合キーワードの順番を選ぶ3つの方法
SEO対策を行うためには、最適なキーワード選定が必要不可欠です。キーワードを選定する手順を3つ紹介します。
- 検索ボリュームをチェックする
- 検索結果の違いを比較する
- 検索意図とサイトの内容が近い順番を選ぶ
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
検索ボリュームをチェックする
キーワードの順番に迷ったら、まずは月間検索ボリュームを比較してみましょう。検索ボリュームが大きい順番で記事を上位表示できれば、多くのユーザーに読んでもらえます。



必ずしも検索ボリュームが大きい順番が適切とは限りません!
検索ボリュームが大きいほど競合サイトも増えるため、上位表示する難易度も上がります。
特に月間検索ボリュームが1,000以上のキーワードは、企業の競合サイトも増えるため上位表示が難しくなる傾向があります。せっかく検索ボリュームの大きい順番にしても、上位表示できなければユーザーには届きません。
検索結果やユーザーの検索意図も考慮した上で、キーワードの順番を判断しましょう。
特に個人でメディアを運営する場合、キーワード選定をはじめ競合に勝つには工夫が必要です。個人が企業のオウンドメディアに勝つためのポイントをこちらの記事でまとめています。
検索結果の違いを比較する
キーワードの順番に悩んだら、実際に検索して結果を比較しましょう。競合サイトを見て、これから記事を書くとしたら既存の記事より上位表示できるか検討します。



検索結果が内容に乏しい記事ばかり出てくる場合、これから上位表示を狙える可能性は十分あります!
前提として、適切なキーワードを選んでも質の高い記事を書けなければ上位表示はできません。競合よりも有益な情報が載っていて、ユーザーの役に立つ記事を書きましょう。
競合サイトは記事だけでなく、ドメインパワーもチェックしましょう。ドメインパワーの強いサイトばかりが上位表示されている場合は、キーワードの順番を変えることも検討します。
ドメインパワーはMOZ(Free Domain Authority Checker)やUbersuggestで測定できます。実際に自分のサイトや競合サイトのドメインパワーを測定してみましょう。
検索意図とサイトの内容が近い順番を選ぶ
検索結果や再検索キーワードを調べると、キーワードの検索意図が推測できます。キーワードの順番に迷ったら、サイトのコンセプトと近い検索意図のキーワードを選びましょう。
サイトのコンセプトと検索意図が大きく異なる場合、記事を読んでもらえたとしても集客には結びつきません。ただ上位表示できそうなキーワードをむやみに書くのではなく、目的に沿ったキーワードを選びましょう。
記事を作る際は、特定のターゲットを想定すると読んでもらいやすくなります。ターゲットが検索しそうな順番を考えると、最適なキーワードを選べます。
サイトで集客をする場合、お客さんとして想定するユーザーがどんなキーワードで検索するか考えてキーワード選定を行いましょう。
適切なSEOキーワードの順番で検索順位を上げる方法
SEOキーワードの順番を決めたら、その順番で検索上位を目指します。
しかしむやみにキーワードを詰め込んでも効果はありません。それどころか間違った方法でキーワードを入れていると、ペナルティの対象になってしまう可能性もあります。
検索順位を上げる方法は、次の3つです。
- キーワード同士を近くに配置する
- 共起語、関連キーワードを盛り込む
- 見出し、ディスクリプションにキーワードを入れる
キーワード同士を近くに配置する
SEO対策のためには、ただキーワードを盛り込むのではなくキーワード同士を近くに配置するのがおすすめです。
キーワード同士が近いほど関連性が高いと認識されるため、近接度にも気を付けてタイトルや記事を書きましょう。
例えば「迷子 犬」であれば「迷子犬の探し方」や「迷子の犬を見つけたら」のように、「迷子」と「犬」を近くに入れます。



あくまでも自然な形で配置することが必要条件です!
不自然なキーワード配置は、SEO対策としてむしろ逆効果になるので気をつけましょう。
共起語、関連キーワードを盛り込む
共起語とは、特定のキーワードと合わせてよく使用されている言葉のこと。SEO対策をするなら、共起語など目標キーワードに関連する言葉を意識しましょう。
共起語はユーザーの検索意図を把握し、ニーズに沿った記事を書くために役立つキーワードです。
共起語検索やラッコキーワードを使うと、共起語を取得できます。
共起語のほか、再検索キーワードやサジェストキーワードもチェックしておくとよりSEOに強い記事を作れます。
見出し、ディスクリプションにキーワードを入れる
キーワードは本文だけでなく、必ず見出しやディスクリプションにも入れましょう。キーワードに対してSEOの評価が上がります。
ただし、キーワードを詰め込むあまりユーザーにとってわかりにくい文章になってしまうと、上位に表示されてもクリックしてもらえない可能性があります。
キーワードを入れつつ、端的で内容がわかりやすい文章を考えましょう。
まとめ:SEO対策にキーワードの順番はとても重要
キーワードの順番によって検索結果は変わるため、SEO対策をする時は順番にも注意しなければいけません。
キーワード調査には無料で使えるツールが複数あります。検索ボリュームや再検索キーワード、検索結果を比較してキーワードの最適な順番を検討しましょう!
記事を公開したら、それぞれの順番で検索順位を調べておきましょう。SEO対策には、公開後のリライトも重要です。