企業ブログは、企業の知名度を上げるために役立つツールです。集客、採用に役立つ効果を期待できます。
しかし、企業ブログをただ運営するだけでは十分な効果を上げられません。SEO対策やマーケティングを意識したコンテンツを盛り込む必要があります。
この記事では、企業ブログの書き方やネタ選びのコツを解説します。ぜひ自社の企業ブログを運営する際、参考にしてください。
なお、文章作成におすすめのスマホアプリをこちらの記事にまとめています。
集客できる企業ブログの書き方10ステップ【SEO対策】
ブログで集客を成功させるためには、計画的に記事を作成することが重要です。
ここでは、初心者でも実践しやすい10ステップを紹介します。それぞれのステップを実行することで、多くのユーザーを惹きつけ、集客力を高められます。
- ブログのコンセプトを定める
- ターゲットを明確にする
- ロングテールキーワードを攻める
- 読者のニーズを想定する
- 上位表示しやすい構成案を作る
- 読みやすい文章を書く
- 記事にCTAを設置する
- こまめにリライトする
- 関連記事と内部リンクでつなぐ
- SNSと連携する
それでは、具体的なステップを見ていきましょう。
ブログのコンセプトを定める
最初にブログの方向性を決め、ターゲットとなるユーザーに対してどのような価値を提供するかを明確にしましょう。
そのためには、市場調査を行い、競合ブログの内容を分析することが有効です。また、自分の専門知識や経験を活かせる分野を選ぶと良いでしょう。これにより、ユーザーに対して信頼性のある情報を提供できます。
コンセプトが定まると記事作成の方向性が決まり、ユーザーも自社のブログに共感しやすくなります。
ターゲットを明確にする
具体的なユーザー像を設定することで、記事の内容やトーンを一貫させられます。ターゲットが曖昧なままでは、ユーザーのニーズに応えづらくなり、結果として集客力が低下します。
まずは、年齢、性別、職業、趣味など、詳細なペルソナ(典型的な顧客像)を設定しましょう。次に、そのペルソナが抱える悩みや疑問をリサーチし、それに対する解決策を提供する形で記事を作成します。これにより、ユーザーにとって価値のあるコンテンツが生まれ、エンゲージメントが向上するでしょう。
さらに、ターゲットユーザーがよく利用するSNSやコミュニティを把握し、そこに記事を拡散することで、より効果的に集客できます。
ロングテールキーワードを攻める
ロングテールキーワード(3語以上の具体的で詳細な検索フレーズ)は、検索ボリュームが少ないものの、競合が少なく、ターゲットとなるユーザーのニーズにマッチしやすい特徴があります。
具体的なニーズや問題を持つユーザーに対して、ピンポイントで解決策を提供する記事を書きましょう。これにより、記事が検索結果上位に表示される可能性が高まります。
また、ロングテールキーワードを選定する際には、キーワードツールを活用し、検索意図を把握することがポイントです。
読者のニーズを想定する
ユーザーのニーズを調査し、それに基づいたコンテンツを作成することで、ブログの集客力が大幅にアップし、リピーターの増加にもつながります。
まず、ユーザーのニーズを把握するために、GoogleトレンドやSNSのハッシュタグ検索を活用し、最新のトレンドや話題をリサーチしましょう。Google検索で選定したキーワードで表示される「関連する質問」からユーザーの検索ニーズを想定するのも良いでしょう。
次に、アンケートやコメント欄を通じて、ユーザーから直接フィードバックを収集することも有効です。また、競合ブログの人気記事を分析し、ユーザーが求めている情報を探りましょう。
上位表示しやすい構成案を作る
検索エンジンで上位表示を狙うためには、構成案の段階で計画を立てることが必要です。
まず、記事の目的やユーザーのニーズを明確にし、それに基づいて見出しや内容を整理します。その際、上位サイトを参考に作成するのもよいでしょう。
見出し(H2、H3など)には、キーワードを含めつつ、ユーザーが理解しやすいように簡潔に書きます。
次に、各セクションの内容を具体的に記述し、情報の流れが自然になるように心がけましょう。
読みやすい文章を書く
ブログが読みやすいと、ユーザーが記事を最後まで読む確率が高まります。結果として、ブログの集客力もアップします。
まず、短い段落とシンプルな言葉を使い、文章を分かりやすくします。PREP法(結論・理由・具体例・結論の流れで相手に話を伝える方法)を意識して書くのも良いでしょう。
また、見出しや箇条書きを活用して、情報を整理することが重要です。これにより、ユーザーが必要な情報を素早く見つけやすくなります。
さらに、視覚的な要素を取り入れることで、記事の魅力が増し、ユーザーの興味を引きます。たとえば、画像や図表、動画を適切に配置することで、文章だけでは伝えにくい内容を補完します。
加えて、フォントサイズや行間を適切に設定し、読み疲れを防ぐ工夫も有効です。
記事にCTAを設置する
CTA(Call To Action)は、ユーザーに何をして欲しいのかを明確に示す要素で、購買や問い合わせ、資料ダウンロードなどの行動を促します。
まず、記事の内容と関連性の高いCTAを選び、自然な流れで挿入します。たとえば、製品レビューの記事であれば、「今すぐ購入」ボタンを設置するなどが考えられます。また、視覚的に目立つデザインを採用し、ボタンやリンクを使ってユーザーの目を引く工夫をしましょう。
さらに、具体的で簡潔な言葉を用いて、ユーザーが行動を起こしやすいように誘導します。定期的にCTAの効果を分析し、必要に応じて改善することも重要です。
こまめにリライトする
検索エンジンのアルゴリズムやトレンドは常に変動するため、最新の情報やキーワードを記事に反映させることが効果的です。
まず、アクセス解析を行い、どの部分がユーザーに響いているかを確認します。たとえば、特定のキーワードでの検索流入が多い場合、そのキーワードを強化する形でリライトします。
また、古い情報やリンク切れがある場合は、最新のデータに更新し、信頼性を保ちましょう。さらに、ユーザーからのフィードバックを参考にし、内容を充実させることで、エンゲージメントを高めます。
定期的にリライトすることで、記事の鮮度と価値を維持し、長期的な集客効果を得られます。
関連記事と内部リンクでつなぐ
ブログのSEO効果を高め、ユーザーの滞在時間を延ばすためには、関連記事と内部リンクの活用が重要です。
まず、関連性の高い記事をピックアップし、適切な箇所にリンクを挿入します。たとえば、ダイエットについての記事であれば、「食事管理のコツ」や「運動の効果」といった関連記事へのリンクが有効です。
このように内部リンクを設置することで、ユーザーは興味を持った別のコンテンツにも簡単にアクセスでき、サイト全体の閲覧数が増加します。また、内部リンクは検索エンジンにも評価されやすく、全体のSEO効果を高める効果があります。
SNSと連携する
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、ブログ記事を広く拡散し、集客を増やすための強力なツールです。たとえば、Facebook、Twitter、Instagramなどのプラットフォームを活用することで、多くのユーザーに自社の記事を届けられます。
まず、SNSで記事をシェアするには、魅力的なタイトルとキャッチコピーを使ってユーザーの興味を引きましょう。次に、投稿する時間帯も重要です。ターゲットとするユーザー層が最もアクティブな時間帯に投稿することで、より多くの流入を得られます。
さらに、ユーザーとのキャッチボールも大切です。コメントやメッセージに迅速に対応することで、ユーザーとの信頼関係を築き、リピーターを増やせます。
定期的に更新する
企業ブログが更新されていないと、現在の活動状況がわかりません。よって企業ブログは定期的に更新する必要があります。もっとも大事なのはコンテンツの内容ですが、更新する頻度も意識しましょう。
リソースに余裕があれば、毎日更新が理想的です。まずは週に1本、慣れてきたら週2~3本と増やしていきましょう。
失敗しない!企業ブログのネタ選びのコツ5つ
「企業ブログを始めたいけれど、何を発信すればいいかわからない」という方に向けて、ネタの選び方を解説します。
- 自社商品・サービスを紹介する
- 部署・スタッフを紹介する
- 事例を紹介する
- 求職者向けのメッセージを発信する
- SEO対策用のキーワードを意識する
自社商品・サービスを紹介する
自社の売上を伸ばすには、まず自社商品やサービスの認知度を高める必要があります。企業ブログは自社商品・サービスを紹介するために最適のツールです。
企業ブログは自社商品・サービスに対するニーズを持っているユーザーに直接アプローチできます。必要なユーザーに紹介することで、成約率が高まります。
部署・スタッフを紹介する
企業ブログに部署・スタッフを紹介すると、企業の信頼度アップにつながります。
ビジネスにおいては、信頼が必要不可欠です。企業ブログで部署やスタッフを紹介すると、こちらの人となりが伝えられるため、ユーザーに信頼してもらうきっかけになります。
事例を紹介する
企業ブログには自社の仕事で解決した事例も紹介すると、集客に効果的です。
ユーザーは解決したい悩みを持って検索をかけ、ホームページを訪れます。ユーザーの悩みに近い事例が企業ブログに載っていれば、ユーザーに「この企業なら解決してくれる」という印象を与えられます。
求職者向けのメッセージを発信する
企業ブログは採用活動にも有効です。求職者向けのメッセージを発信すれば、企業へ応募を考えている人材へアピールできます。
転職サイトを経由して採用活動を行う場合、効果は高いもののコストも大きくなります。自社の企業ブログから直接発信することで、自社に興味を持つ求職者へ直接メッセージを伝えられます。
SEO対策用のキーワードを意識する
ユーザーは悩みを解決するために、特定のキーワードで検索をかけます。企業ブログを読んでもらうには、ターゲットが検索しそうなキーワードの検索結果で上位表示を狙う必要があります。
上位表示されるために必要なSEO対策として、キーワードを意識したコンテンツを作成しましょう。
企業ブログを書くときのポイントと注意点
企業ブログの書き方として、心がけるべき点を紹介します。
- ターゲットのためになる情報を書く
- SEOを意識する
- 定期的に更新する
- 効果が出るまで一定の期間が必要
- センシティブな話題は避ける
企業ブログのメリットを最大限に活かすためにも、書き方のコツを抑えましょう。
ターゲットのためになる情報を書く
読んでほしいターゲットに貢献できるコンテンツは、企業ブログにとって必要不可欠です。
企業ブログは読んでもらうだけでなく、商品・サービスの販売やリクルーティングを促すためのツールです。ターゲットが企業ブログを読んでも、有意義なコンテンツと思われなければその先の行動にはつながりません。
ターゲットのためになるコンテンツを意識しましょう。
SEOを意識する
せっかく企業ブログを作成しても、検索エンジンで上位に表示されなければユーザーに読んでもらえません。SEOを意識してコンテンツを作成しましょう。
SEO対策は自社で行うほか、SEOコンサルティングやSEOツールを活用する方法もあります。
効果が出るまで一定の期間が必要
企業ブログを始めてから、効果を実感するまでは一定の期間が必要です。
取得して間もないドメインはSEOとしても弱いため、最初は検索流入が少ない傾向にあります。読者がつくにはある程度の記事数も必要です。
すぐに効果がでなくても、焦らずコツコツ更新を続けましょう。
センシティブな話題は避ける
企業ブログでは人種や性別など、センシティブな話題を避けましょう。
センシティブな話題には炎上のリスクが伴います。発信する側が意図していなくても、コンテンツの一部が切り抜かれてバッシングを受けるかもしれません。
企業ブログを運営するときは、コンテンツが常に人の目に触れることを意識しましょう。
ブログ集客でよくある失敗例7選
ブログ集客がうまくいかない場合、それは一体どの部分に問題があるのでしょうか。役立つ情報を発信しているはずなのに、ユーザーが訪れないということは誰もが避けたいでしょう。
多くの場合、ブログの集客失敗は、一部のポイントを見落としてしまっている可能性があります。これらの陥りがちな失敗を避けることで、ブログ集客を成功させることにつながります。
ここでは、よくある具体的な失敗例について解説します。
- 競合が強いキーワードを選んでいる
- 似ているキーワードで記事を作成する
- 読者のニーズを想定していない
- 「一言一句、読んでもらえる」と思っている
- EEATを担保できていない
- 短期での成果を求める
- アクセス数が増えても成約につながらない
それぞれの概要も見ていきましょう。
競合が強いキーワードを選んでいる
競合が強いキーワードを選んでしまうと、検索結果で上位に表示されることが難しくなり、結果として、ブログのアクセス数が伸びません。
また、競合と張り合うために、広告費やSEO対策に多大なコストと時間を要することになります。それにもかかわらず、成果が出ないことが多く、モチベーションの低下やリソースの浪費につながります。
特に新しいブログやドメイン評価が低い場合、競争に勝てずに記事が埋もれてしまい、努力が無駄になる可能性が高いです。
似ているキーワードで記事を作成する
似ているキーワードで複数の記事を作成すると、カニバリゼーション(自社のコンテンツ同士が競合する現象)が発生しやすくなります。これにより、検索エンジンの評価が分散してしまい、どちらの記事も上位に表示されにくくなります。
特に、同じテーマに対して少し異なるキーワードを使って記事を作成すると、どちらの記事も中途半端な評価に終わることが多いです。この結果、時間と労力をかけて作成した記事が、検索結果で目立たず、ユーザーに届かないまま埋もれてしまうリスクが高まります。
また、ユーザーから見ても、似たような内容の記事が複数存在することで混乱を招き、ユーザーエクスペリエンスが低下する恐れがあります。
読者のニーズを想定していない
ブログ集客において、自社が伝えたいことばかりを書いてもユーザーの関心を引けず、閲覧数が低迷します。これは、記事がユーザーの求める情報と一致していないためで、結果として離脱率が高くなります。
さらに、ユーザーが価値を感じないコンテンツは、シェアやコメントも少なく、SNSでの拡散効果も期待できません。その結果、ブログ全体の集客力が低下し、検索エンジンからの評価も下がります。
特に、ユーザーのフィードバックを無視し続けると、信頼性が低下し、リピーターが減少します。これにより、長期的な成長が見込めなくなり、最終的にはブログ運営のモチベーションも低下する可能性があります。
「一言一句、読んでもらえる」と思っている
多くのユーザーは流し読みをしており、長い段落や詳細な説明を一言一句読むことはありません。そのため、重要なポイントがユーザーに伝わらず、記事の本質が埋もれてしまうことが多いです。
また、見出しやサブ見出しを適切に使わないと、記事全体の構造が曖昧になり、ユーザーがどこに重要な情報があるのか分からずに離脱してしまう可能性があります。
さらに、箇条書きやリストを使わずに長文を続けると、ユーザーは情報を一目で理解できず、記事全体の満足度が低下します。
これらの失敗は、有益な情報がユーザーに届かず、結果としてブログの集客力が低下する原因となります。
EEATを担保できていない
EEAT(専門性、権威性、信頼性)は良質なウェブサイトを評価する基準をGoogleが独自に定めたものです。EEATを担保できていないと、ブログ記事が検索エンジンで評価されにくくなるリスクがあります。
記事の情報が自分の知識や経験を元にした正確なものでない場合、ユーザーは記事の信頼性に疑問を感じ、離脱するでしょう。また、参考にした情報源やデータを明示しない場合も、記事の信頼性が低下し、検索エンジンからの評価が下がります。
たとえば、専門家の意見や統計データを引用せずに予想で書き進めてしまうと、記事が単なる個人的な意見として扱われ、権威性が欠けてしまいます。さらに、著者プロフィールが不十分だと、ユーザーは記事の信頼性を疑い、ほかに信頼できる情報源に移ってしまう可能性が高いです。
短期での成果を求める
短期間で大きな成果を期待することは現実的ではなく、期待外れの結果に失望しやすいです。これにより、モチベーションが急速に低下し、ブログ運営を諦めてしまうリスクが高まります。
初期段階では、コンテンツの質を高めることが重要ですが、短期的な成果を求めるあまり、量を優先してしまいがちです。その結果、質の低い記事が増え、ユーザーの信頼を失うことになります。
また、SEO対策やSNSでの拡散も地道に行う必要がありますが、短期的な成果を求めると、これらの基本的な施策を疎かにしてしまうことがあります。焦って結果を出そうとすると、戦略の一貫性が欠け、長期的な集客力が低下する原因となります。
アクセス数が増えても成約につながらない
アクセス数が増えているにもかかわらず、購入や問い合わせといった具体的なアクションが発生しないと、集客の効果が実感できません。
これは、記事の内容がユーザーのニーズや期待に応えられていない場合や、CTAが効果的でない場合に起こりがちです。
また、サイトの使い勝手が悪かったり、購入プロセスが複雑だったりすると、せっかくの訪問者が離脱してしまうこともあります。これらの失敗は、ブログの目的である収益化やブランド認知の向上の障害となります。
まとめ
企業ブログは軌道に乗るまでに時間がかかりますが、成功すれば集客や採用などさまざまな効果を期待できます。
まず、ブログのコンセプトを定め、ターゲットを明確にしましょう。ロングテールキーワードを攻めることで、競合が少ないニッチな市場を狙うことが重要です。また、ユーザーのニーズを想定し、上位表示しやすい構成案を作成することが、ブログ集客成功の鍵となります。
さらに、読みやすい文章を書くこと、記事にCTAを設置すること、こまめなリライト、関連記事との内部リンクの設置、SNSとの連携が効果的です。
これらのポイントを実践することで、ブログの集客力は大幅に向上し、長期的な成功へとつながります。ブログの改善を継続し、ユーザーが本当に欲している情報を提供できる運営を心がけましょう。