ホームページに見込み客を集めるためには、検索結果での上位表示を実現する「SEO」が欠かせません。
適切なSEO対策は、自社の認知を拡大するとともに、ブランド価値・信頼性の向上をもたらします。結果として、意欲の高いユーザーからの問い合わせ増加につながるのです。
本記事では、リフォーム会社・工務店に特化したSEO対策の手法を分かりやすく解説しています。費用対効果の優れた方法でホームページの集客力を高めたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
リフォーム会社のSEO対策におけるキーワード戦略
SEO対策の成功率は、狙うキーワードによって左右されます。リフォーム会社のSEOキーワード戦略は、大きく以下の2点を軸として定めましょう。
- 見込み客が検索しやすいキーワードを把握する
- ロングテールキーワードから取り組む
具体例を示しながら詳細を解説します。
見込み客が検索しやすいキーワードを把握する
キーワード選定の第一段階として、リフォームを検討している人は「どのようなキーワードで検索するのか」を把握する必要があります。リフォーム会社の見込み客が検索しやすいキーワード例は以下のとおりです。
キーワード | 具体例 |
地名 | リフォーム 仙台神戸 リノベーション内装工事 大宮 |
リフォーム箇所 | キッチン リフォーム リフォーム トイレ 壁 マンション 床 リノベーション |
費用 | お風呂 リフォーム 相場 リフォーム トイレ 費用 床 断熱 いくら |
ユーザーの疑問・悩み | 和室を洋室に 賃貸キッチン 改装 マンションユニットバス 塗装 |
上記の中で、最も優先的に狙いたいのは「地名を含めたキーワード」です。他のキーワードと比較してユーザーの意欲が高く、問い合わせや見積もり依頼につながりやすい特徴があります。
ロングテールキーワードから取り組む
効率的に上位表示を狙うポイントは「競合が少ない(検索ボリュームが小さい)キーワード」を選定することです。ビックキーワードは、大手ポータルサイトやドメインパワーの強いサイトが軒並み上位を独占しています。
複数語句を組み合わせた「ロングテールキーワード」を選定することで、小規模~中小企業でも検索順位を上げやすくなるでしょう。
- 横浜市鶴見区 キッチン 台所 リフォーム
- 南浦和 リノベーション トイレ
- リフォーム お風呂 マンション 費用
ロングテールキーワードを探す際は、以下のようなツールを活用するのがおすすめです。
キーワード選定におすすめのツール
キーワードの候補をあげたのち、コンバージョンにつながりやすいものから優先して対策を進めましょう。
リフォーム会社のSEOで重視したいコンテンツ対策
SEO対策では、有益なコンテンツを作成することがキーワード戦略と同等に重要になります。リフォーム会社が注力すべき具体的なコンテンツ対策は以下のとおりです。
- 施工事例を画像付きで掲載する
- ユーザーの役に立つブログ・コラム作成する
- 定期的にコンテンツを更新・改善する
- 問い合わせフォームを整備する
それぞれ詳細を見ていきましょう。
施工事例を画像付きで掲載する
画像付きの施工事例は、自社の技術力をアピールする手段として有効です。施工前後のビフォー・アフターを視覚的に示すことで、ユーザーはリフォームのイメージを抱きやすくなります。
ユーザーの意思決定を促すために、写真とともに以下の内容を掲載することをおすすめします。
- 施工の詳細(工法や施工期間など)を解説する
- かかった費用を内訳とともに記載する
- 自社ならではの「こだわりポイント」をコメントする
- お客様の感想(感謝の声)を掲載する
画像付きの施工事例はユーザーのサイト滞在時間を増加させるため、SEOの観点からも効果的です。
ユーザーの役に立つブログ・コラム作成する
リフォームに関連するユーザーの疑問・悩みを解決する記事コンテンツを作成することで、潜在層にもリーチを拡大できます。リフォーム会社の利用を検討していなかったユーザーにも「自社に施工を依頼する」という選択肢を与えられるのです。
ブログ・コラムで扱うトピックは、対策キーワードからユーザーのニーズを逆算して決定します。
記事コンテンツのキーワード・トピックの例
キーワード | トピック例 |
部屋 収納 増やす | 収納力をアップするアイディアや、リフォームの方法 |
照明 賃貸 おしゃれ | 賃貸の照明を交換する方法や、おしゃれなライトの選び方 |
トイレ 手洗い場 ない | タンクレストイレにおける手洗い場の設置例 |
お悩み解決コンテンツは、有益な情報を提供することで自社の信頼感を醸成する効果もあります。まずは、ニッチな需要に応える「ロングテールキーワード」から対策を進め、上位表示を目指しましょう。
定期的にコンテンツを更新・改善する
コンテンツは作成して終わりではなく、定期的な更新・改善が欠かせません。何年も前に作成した記事が更新されていなければ、内容が古くユーザーの有益性を損ねる可能性があります。
コンテンツ更新・改善のポイント
改善内容 | 改善箇所の具体例 |
古い情報のリライト | 「2025年」などの表現制度改正による内容の変更 |
不要な情報の削除 | キーワードと関連性の低い内容複数のコンテンツで重複している内容 |
ニーズの高い情報の追加 | キーワードと関連性の高い内容競合の記事にはあるが自社の記事にはない内容 |
Googleは、ユーザーの有益性を重視してサイトを評価します。情報の鮮度や正確性には注意を払いましょう。
問い合わせフォームを整備する
集客した見込み客の取りこぼしを防ぐうえで、問い合わせフォームの整備は極めて重要です。「フォーム自体の使いやすさを高めること」「フォームへの導線を整えること」の2つの側面から整備を進めましょう。
フォームの利便性を高める | 入力項目数を最小限にする 入力項目は選択式を採用し、自由記述を減らす リアルタイムにエラー項目を指摘する |
フォームへの導線を整える | どのページからもフォームに遷移できるようにする ページの上部と下部にフォームへのリンクを貼る スクロール追従型のボタン・バナーを設置する |
問い合わせフォームの最適化は、サイトのアクセス数を増やす施策と同時に行うことで、効率的な反響数アップに貢献します。
リフォーム会社が最低限行うべきSEO内部対策・外部対策
SEO対策では、Googleから適切な評価を得るために、サイトの構造・内容を整えることが大切です。リフォーム会社が最低限取り組むべき施策には、以下のようなものがあります。
- タイトルの最適化
- 内部リンク構造の整備
- モバイルフレンドリー
- 高品質な被リンク獲得
それぞれ詳細を見ていきましょう。
タイトルの最適化
各ページのタイトルは、SEO評価に直結する要素です。ページ内容を適切にGoogleへ伝えるために、対策キーワードは必ずタイトルに含めましょう。
同じキーワードを何度も使用したり、不要な情報を詰め込んだりすることは避けましょう。クリック率にも影響する要素なので、自然で読みやすい文章にすることが大切です。
内部リンク構造の整備
内部リンク(サイト内の関連ページ同士をつなぐリンク)構造を整えることで、Googleから適切な評価を得やすくなります。
- 関連性の高いページをつなぐ(例:トイレリフォームの料金詳細はこちら)
- パンくずリストを設置する(例:トップページ>施工事例>一戸建て)
- サイトマップ(サイトの構造やページを一覧表示するファイル)を活用する
内部リンクの最適化を図るうえでは、高品質な関連ページを増やすことが重要です。まずは、良質なコンテンツを充実させることから始めましょう。
モバイルフレンドリー
多くのユーザーはスマホでインターネットを利用するため、サイトのモバイル最適化(モバイルフレンドリー)は必須です。
- レスポンシブデザイン(閲覧デバイスに表示が最適化されるデザイン)を採用しているか
- ページの読み込み速度は適切か
- ボタンやフォントのサイズは適切か
モバイル最適化は、SEO評価の面ではもちろん、ユーザーの離脱を防ぐためにも欠かさず取り組みたい施策です。とくにページの読み込み速度は重要なので、Googleが提供している「PageSpeed Insights」を利用して改善を図りましょう。
高品質な被リンク獲得
被リンク(他サイトから自社サイトへ貼られたリンク)は、信頼性の証としてSEO評価に大きな影響を与えます。以下の施策を参考に、良質な被リンクの獲得に努めましょう。
- 高品質なコンテンツを作成し、他メディアからの引用を狙う
- プレスリリースを活用し、専門メディアから取り上げてもらう
- 業界の団体や協会に所属し、自社サイトの情報を掲載する
自然に発生したリンクはとくに価値が高いものの、一朝一夕で獲得できるものではありません。高品質なコンテンツ・ページを作成することを重視しながら、長期的な視点で取り組むことが大切です。
リフォーム会社の集客に役立つSEO以外のWeb施策
リフォーム会社の集客力を向上させる代表的なWeb施策は以下のとおりです。
- MEO対策
- SNS運用
- ポータルサイト掲載
SEOとの相乗効果を狙える施策もあるため、具体的な内容を解説します。
MEO対策
MEO(ローカルSEO)とは、特定の地域にフォーカスした検索結果で上位表示を狙う施策のことです。
地名を含めて検索するユーザーは、リフォーム会社探しの意欲が高い傾向にあります。MEOに取り組むことで、問い合わせにつながりやすいユーザーを効率的に集客可能です。
MEO対策を実行するうえで欠かせないのは、Googleビジネスプロフィールの運用です。以下の手順にもとづいて登録・設定を進めましょう。
- Googleビジネスプロフィールの登録・オーナー認証を行う
- 会社の基本情報(社名・住所・電話番号など)を正確に設定する
※公式サイトの表記と統一すること - 写真や動画を充実させる
- 最新ニュースやキャンペーン情報などを投稿する
- 良質な口コミを収集し、返信する
MEOとSEOは施策の内容が異なるものの、相互作用があるとされています。同時進行で対策することで、集客効果をより高められるでしょう。
SNS運用
SNSを運用することで、間接的にSEO効果を高められる可能性があります。
- 拡散性が高いため、より多くのユーザーに認知を拡大できる
- 公式サイトへの流入経路として機能する
- サイテーション(自社がWeb上で言及されること)を獲得できれば、ブランド価値や信頼性の向上につながる
リフォーム会社と相性がよいのは「Instagram」「TikTok」「YouTube」など、視覚的な訴求力に優れたプラットフォームです。
リフォーム前後のビフォー・アフター写真や、DIYのノウハウ動画などを発信することで、自社の強みをアピールできるでしょう。
ポータルサイト掲載
大手ポータルサイトは、リフォームに関連する多くのキーワードで上位表示を獲得しています。自社の情報をポータルサイトに掲載することで、即効性の高い集客効果が見込めるでしょう。
認知度の高くない企業においては有力な集客経路になりますが、外部に依存した集客では自社に資産が蓄積しません。SEO対策を同時進行しつつ、ポータルサイトは状況にあわせて「うまく活用する」ことが大切です。
リフォーム会社のSEO対策は顧客獲得に不可欠
リフォーム会社としての信頼性を高め、効率的に問い合わせ数を増やすためには、立派なホームページを作るだけでは不十分です。見込み客にホームページや自社の存在を認知させるうえでは、適切なSEO対策が欠かせません。
本記事で紹介したSEO対策の重要ポイントは以下のとおりです。
- 【キーワード戦略】見込み客が検索しやすいロングテールキーワードを選定
- 【コンテンツ対策】ユーザーの有益性を重視したコンテンツの作成
- 【内部対策・外部対策】Googleから評価を得るためのサイト構造・内容整備
- 【その他のWeb施策】MEOやSNS運用に取り組みSEOとの相乗効果を狙う
それぞれの施策を着実に実行することが、検索順位の向上、ひいては集客力の強化につながります。