【オウンドメディア】意味ないと言われる9つの理由と成功のポイントを解説

監修者

つるけん(鶴巻健太) つるけん(鶴巻健太) 新潟SEO情報局長

SEO歴は10年以上で、オウンドメディア運用やコンテンツSEOが得意。普段はフリーランスのSEOディレクターとして活動中。

オウンドメディアとは自社が保有するメディアの総称のこと。ホームページやSNS、YouTubeなどすべて含めてオウンドメディアと呼びます。

一般的に「オウンドメディア=コンテンツSEOを実施し、検索エンジンからの流入を狙う」というイメージが強いですが、注力する意味はないのでは?という意見も聞こえます。

たしかに、誤った方法で運用した場合、無意味なオウンドメディアができあがってしまいます。その一方、正しく地道に運用すれば、オウンドメディアは資産性の高い集客媒体になってくれます。

ここでは、オウンドメディアが「意味ない」と言われる理由や、成功させるためのコツを詳しく解説。よくある失敗例もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

この記事は「コンテンツ制作ポリシー」に沿って制作しています。

目次

オウンドメディアが「意味ない」といわれる9つの理由

オウンドメディアが「意味ない」といわれる9つの理由をまとめてみました。

  1. 自社の商材が決まっていない
  2. 目的が定まっていない
  3. 商材の単価が低い
  4. 成果が出るまでに時間とリソースを要するから
  5. 他部署との連携が取れていない
  6. SEO対策に関する知識が不足している
  7. 新規でドメインを取得しようとしている
  8. やみくもにコンテンツを公開している
  9. 狙っている顧客がズレている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

自社の商材が決まっていない

「まだ扱う商材が決まっていないものの、先にメディアを立ち上げて集客しておきたい」という相談をいただくことがあります。

本来、オウンドメディアは扱う商材やペルソナを定め、そこから逆算してキーワードとコンテンツを設計します。たとえば弊メディア「新潟SEO情報局」の商材や想定ペルソナは以下のとおり。

商材想定ペルソナ
・SEOコンサルティング
・オウンドメディア運用代行
・記事制作代行
・新潟市在住の男性サラリーマン
・30歳前後で不動産会社に勤務
・1人Web担当者としてホームページの管理を担当
・サイトへの流入数を増やし、見込み客を獲得したい

誰に・何を届けるのかが不明確なままオウンドメディアを立ち上げると、ズレたターゲットばかり集めてしまう可能性が高いです。まずは商材を固め、SNSやWeb広告でテストマーケティングを実施しましょう。

「Web上でも成約につながる、間違いなく需要がある」と確信を持てた段階で、オウンドメディアの構築を進めていく方が失敗も少なく効率的ですよ。

目的が定まっていない

「オウンドメディア(自社メディア)」といっても、目的はさまざま。おもな目的は5つ考えられます。

  • 認知拡大→潜在顧客に自社を知ってもらう
  • ブランディング→「◯◯といえばこの会社」という想起につなげる
  • リード獲得→資料請求やウェビナー参加などを促し、顧客育成につなげる
  • 売上拡大→アフィリエイト広告を掲載し売上につなげる
  • 採用→求職者へアプローチすることで採用力を強化する

目的によって、狙うべきターゲットやキーワード、必要なコンテンツは異なります。「なんとなくイケそう」という安易な理由で始めると、成果につながらず撤退となりかねません。

商材の単価が低い

自社でオウンドメディアを運用するにせよ、少なからず人件費が生じます。コンテンツの制作やデータ分析など、業務は多岐にわたります。

仮にメディアチームを3人で編成し、各々の給与が30万円だとしたら、3人×30万円=90万円/月の人件費がかかる計算。そして単価1,000円の商材で成約率1%の場合、人件費を回収するには以下の数字が必要になります。

<条件>
単価1,000円の商材を扱い、90万円の売上を創出する。
└目標成約数900件/月
└目標アクセス数90,000/月

大量のアクセスを集めるのは至難の業。低単価商材とオウンドメディアは相性がイマイチなので、SNSで集客する方が効果的です。

事前にシミュレーションし、利益が見込めそうと判断してからオウンドメディアを構築し始めましょう。

成果が出るまでに時間とリソースを要するから

参入するジャンルや狙うキーワードによって期間は異なりますが、おおよその目安は以下のとおり。

参入ジャンル競合の強さ成果が出るまでの期間
金融★★★★★1年〜
美容・健康★★★★★1年〜
転職・求人★★★★★1年〜
Saas★★★★6ヶ月〜1年
製造★★★3〜6ヶ月

競合が多い業界は、どれだけ短く見積もっても最低1年ほどかかります。さらに、Googleのアルゴリズム変動(コアアップデート)によって順位も頻繁に入れ替わるので、売上も安定しにくい傾向です。

安定性を求めるのであれば、需要はあるけど競合が少ないキーワード(ロングテールキーワード)を狙いましょう。

他部署との連携が取れていない

オウンドメディアの主な流入経路は検索エンジン(Google・Yahoo!)です。そしてコンテンツを上位表示させるためには、EEATの概念が欠かせません。

EEATの項目概要
Experience(経験)経験談・一次情報など製品を使ってみる、現地に足を運んでみる
Expertise(専門性)専門家・その道のプロならではの視点SEO会社が運営するSEOのノウハウ
Authoritativeness(権威性)メディアや執筆者が認知されているか引用される、ニュースに掲載される
Trust(信頼)信頼できるサイトやコンテンツであるかSSL化されている、運営者情報が明確である

運用を外注に丸投げすると、どうしても当たり障りないコンテンツとなり、差別化につながりません。そこで、独自性や一次情報を掲載できるよう他部署と連携することが求められます。

営業担当にヒアリングし、顧客の声をコンテンツに反映させる。カスタマーサポートに寄せられる情報をもとに、FAQ(よくある質問)を作成する。

このように組織全体でオウンドメディア運用に取り組むことが、成功への鍵となります。

SEO対策に関する知識が不足している

SEO対策とは検索エンジン最適化のこと。検索エンジンからの流入を狙うオウンドメディアにとって、SEO対策は必須の施策です。

たとえばコンテンツを制作する場合、キーワードごとの検索意図を汲み取り、それに応じた構成案を組み立て本文を執筆します。この際、狙うキーワードの選び方や関連キーワードの含め方、SEOライティングの知識がないと、高品質なコンテンツが仕上がりません。

SEO対策に関するノウハウは、さまざまな企業がブログやYouTubeで発信しています。これらを参考にするだけでも、基本的なSEO対策スキルは身につくでしょう。

新規でドメインを取得しようとしている

新しく会社や事業を立ち上げた際、専用のドメインを取得するケースもあります。しかし、ドメインには「ドメインエイジ(年齢)」や「ドメインパワー(評価)」という概念があります。

ドメインエイジが短いとGoogleからの評価が低く、コンテンツがインデックスされない、上位表示されにくいなどの問題が生じやすいです。

また、ドメインパワー(ドメイン評価)はホームページの評価を数値化したもの。他サイトからの引用や被リンクに比例して向上していきます。

新規ドメインの場合、ドメインエイジ・パワーともに0の状態。つまり、どれほど高品質なコンテンツを作成しても上位表示されないのです。

そのためコンテンツ作成と並行して、外部SEO対策も進めていかなければいけません。

やみくもにコンテンツを公開している

「毎日ブログを公開しよう!まずは目標100本」と意気込み、オウンドメディアを運用するケースも見受けられます。確かに記事数に比例してアクセスや成約数も伸びていきますが、やみくもに進めても効果はでません。

それどころか、Googleから「低品質なコンテンツ」と判断されると、サイト全体の評価が下落するおそれもあります。

1記事入魂型のスタンスで、質を意識したコンテンツを公開し続けましょう。

狙っている顧客がズレている

オウンドメディアのKPIにアクセス数があります。アクセス増加に伴う認知の拡大が目的ならよいのですが、リード獲得や売上につなげるなら、成約数を追いかけなければいけません。

そのためには、商材に合わせたペルソナ設定とキーワード選定が重要です。たとえば同じ「SEO対策」というテーマでも、検索ユーザーが置かれている状況は異なります。

  • SEO対策に関する知識がないため、1から勉強したいフリーランス
  • Web担当者になったため、自力でSEO対策を進めなければいけないビジネスマン

自社でSEOコンサルティングを実施している場合、顧客となるのはビジネスマンです。ペルソナに刺さるようなキーワードとコンテンツを設計し、成約につなげましょう。

「意味のある」オウンドメディアにする

「意味のある」オウンドメディアにするには、以下10個のポイントを意識しましょう。

  1. 競合を調査する
  2. 費用対効果が見込めるかシミュレーションする
  3. 目的を明確にする
  4. ペルソナとカスタマージャーニーを設定する
  5. SEO対策に関する基礎知識を身につける
  6. KPIを定める
  7. 狙うべきキーワードを選定する
  8. コンテンツ制作の体制を整える
  9. SNSと連携する
  10. PDCAを回しながら運用を継続する

それぞれ解説します。

競合を調査する

競合がオウンドメディアを運営しているかどうかを調査することは、戦略立案の第一歩です。競合のコンテンツやターゲット層、SEO対策などを分析することで、自社のメディアが差別化できるポイントや改善点を見つけられます。

たとえば、競合サイトのトラフィックや検索順位をチェックし、どのようなコンテンツが人気かを把握します。また、競合の成功事例や失敗例を学ぶことで、自社の戦略に活かせます。

費用対効果が見込めるかシミュレーションする

オウンドメディアの運営にはコストがかかるため、費用対効果が見込めるかシミュレーションすることが重要です。

まず、コンテンツ作成やSEO対策にかかる費用を見積もりましょう。そして、予想されるトラフィックやコンバージョン率を基に、収益をシミュレーションします。これにより、どの程度の投資が必要で、どれくらいのリターンが期待できるかを把握できます。

さらに、定期的に実績を振り返り、計画と実際の成果を比較して、戦略の修正を行うことも重要です。費用対効果を常に意識することで、オウンドメディアの運営を継続できるでしょう。

目的を明確にする

目的なくしてオウンドメディア運用は成功しません。改めて、オウンドメディア運用の主な目的を見てみましょう。

  • 認知拡大→潜在顧客に自社を知ってもらう
  • ブランディング→「◯◯といえばこの会社」という想起につなげる
  • リード獲得→資料請求やウェビナー参加などを促し、顧客育成につなげる
  • 売上拡大→アフィリエイト広告を掲載し売上につなげる
  • 採用→求職者へアプローチすることで採用力を強化する

企業によって目的は異なりますが、必ず最初に設定すべき要素です。組織全体で一体感を持って運用できるよう話し合いましょう。

ペルソナとカスタマージャーニーを設定する

ペルソナを設定しない=顧客が不明なので、誰に・何を・どのように届ければよいのかわかりません。見込み客となるユーザーの年齢や性別、趣味嗜好、生活スタイルなどを可視化しましょう。

また、あわせてカスタマージャーニーも設定します。カスタマージャーニーとは、ユーザーがユーザーが商材を認知してから購入にいたるまでの行動を見える化するもの。イメージが以下のとおりです。

フェーズ認知興味・関心比較・検討行動
状況・背景
思考・感情
行動
タッチポイント
訴求

ペルソナとカスタマージャーニーを設定することで、ユーザーの心理や段階に応じたコンテンツを制作できるようになります。

SEO対策に関する基礎知識を身につける

検索流入を狙うにあたって、SEO対策に関する基礎知識は不可欠です。軸となるSEOスキルは5つあげられます。

  • 競合分析:ベンチマークとなるサイトの抽出や獲得キーワード、ドメインパワーなどを調査
  • キーワード選定:競合が弱く、なおかつ成約に近いキーワードを狙う
  • ライティング:関連キーワードや共起語を含めつつ本文を執筆
  • データ分析:GA4やサーチコンソール、ヒートマップのデータをもとにコンテンツを修正
  • リンクビルディング:ドメインパワーが高くなるような施策を講じる

SEO会社が提供している情報を読み漁れば、これらの基礎知識は身につきます。もし独学で習得することが困難であれば、コンサルを受ける、スクールに入るなどしてSEOのプロから学ぶとよいでしょう。

KPIを定める

KPI(Key Performance Indicator)とは、主要業績評価指標のこと。オウンドメディアの場合、段階ごとに以下のようなKPIを設定します。

ユーザーの段階認知興味・関心比較・検討
オウンドメディアの段階立ち上げ〜集客ファン化リード獲得
主なKPI・記事数
・検索順位
・アクセス数 など
・滞在時間
・直帰率
・再訪率
・スクロール率 など
・成約数
・成約率 など

オウンドメディアを立ち上げた直後は、まだ顧客から認知されていません。そのため認知獲得を優先し、ターゲットキーワードの検索順位やアクセス数などを追いかけます。

一定数のアクセスを獲得できてきたら、リード獲得に向けての施策を進めます。関連記事を追加して滞在時間や回遊率を高める、既存記事をリライトしてスクール率を改善するなどが例ですね。

そしてCTAやマイクロコピーなどの試行錯誤を重ね、成約数の向上を目指します。

狙うべきキーワードを選定する

オウンドメディア運用の鍵を握るのがキーワード選定。自社サービスやペルソナとは無関係なキーワードを選んでしまうと、オウンドメディアのメディアを果たせません。

たとえば弊メディア(新潟SEO情報局)は、SEOコンサルティングやオウンドメディア運用、記事制作代行などを請け負っています。そのため、これらに関連するキーワードを選ぶ必要があります。

また、ペルソナが抱えている悩みや置かれている状況からも、キーワードを掘り出せます。具体例が以下のとおり。

悩み・状況検索しそうなキーワード
自社サイトのSEO対策を任された・SEO対策とは
・SEO対策 自分で
・SEO対策 キーワード
アナリティクスやサーチコンソールの見方が分からない・アナリティクス 使い方
・サーチコンソール 使い方
・サーチコンソール アナリティクス 違い
リソースが足りないため外注を探している・Webライター 探し方
・記事制作代行 おすすめ
・記事制作 費用 相場

なお、キーワードを調査する際は次のようなキーワードを使うのが一般的。

  • キーワードプランナー
  • ラッコキーワード
  • Ahrefs(エイチレフス)
  • Ubersuggest(ウーバーサジェスト)
  • Semrush(セムラッシュ)

競合サイトが獲得しているキーワードも調査できるので、オウンドメディアを運用する際は必ず導入しましょう。

コンテンツ制作の体制を整える

コンテンツ制作は複数人の体制で臨むのが理想。もちろん1人でキーワード選定から企画出し、本文執筆まで遂行してもよいですが、更新頻度が低くなる、データ分析まで手が回らないなどの課題が生じます。

たとえば、下記のような体制があげられます。

役割業務内容
プロジェクトマネージャー(編集長)メディア全体の方向性や進捗管理を担う責任者
ディレクター(編集者)キーワード選定や記事構成、編集などを担う。
ライター記事本文の執筆を担う。必要に応じて他部署と連携し独自性のある情報を盛り込む。
マーケターアナリティクスやサーチコンソールの数値管理、改善の施策出しなどを担う。
デザイナーサイトやコンテンツ内のデザインを整える役割。

なお、一部の業務を外注に任せることもできます。費用はかかるものの、専門家を採用することで、効率的なオウンドメディア運用につながるでしょう。

SNSと連携する

オウンドメディアのおもな集客経路は検索エンジンです。しかし、SNSアカウントを育て連携することで相乗効果が見込めます。たとえば、次のような活用法が考えられます。

  • オウンドメディアの記事を切り抜いてX(Twitter)に投稿する
  • 記事の要約を画像化し、Instagramに投稿する
  • 記事を台本として活用し、YouTubeの動画を撮影するなど

また、SNS上の認知度が高まるとサイテーション(自社サイトに関する言及・引用)を獲得できるので、間接的なSEO効果も見込めます。

SNSに対して抵抗を持っているかもしれませんが、オウンドメディアを成功させるならぜひ活用したいツールですね。

PDCAを回しながら運用を継続する

オウンドメディア運用における主なPDCAは以下のとおり。

P(Plan)・コンテンツの方向性
・流入数や成約数の目標値
D(Do)・企画の実施
C(Check)・数値の確認
・データ分析
A(Action)・コンテンツや成約率の改善案を出す

週次・月次などこまめに進捗や現状を確認しながら、長期的な視野を持ってオウンドメディアを運用していきましょう。

オウンドメディアの運用でよくある失敗例9選

さまざまな企業がオウンドメディアに取り組んでいますが、100%成功するとは限りません。事前に学んだうえで運用を始めても、失敗する可能性もあります。

私もこれまで数々のオウンドメディアに携わってきましたが、その中でわかった「よくある失敗例」を紹介します。

  1. オウンドメディアの目的が定まっていない
  2. 社内の体制が整っていない
  3. 他部署との連携ができていない
  4. 長期的な視野を持てていない
  5. コンテンツマーケティングの知識がない
  6. ターゲットを明確にできていない
  7. ドメイン評価が低く上位表示されない
  8. 記事制作を外注に丸投げしている
  9. アクセス数ばかり追い求めている

それぞれ見ていきましょう。

オウンドメディアの目的が定まっていない

オウンドメディアの目的が定まっていない場合、記事の方向性やターゲットが曖昧になり、ユーザーに価値を提供できず、効果が薄れてしまいます

たとえば、新規顧客の獲得、ブランド認知の向上、リードジェネレーションなど、具体的な目標を設定しないと、コンテンツの質や方向性が不明瞭となります。さらに、明確な目的がないと、KPI(重要業績評価指標)の設定も難しくなり、成果を測定できません。

社内の体制が整っていない

社内の担当者やチームが明確でない場合、コンテンツの質や更新頻度が低下し、結果的にメディアの効果が薄れてしまいます

たとえば、編集者、ライター、デザイナー、SEO専門家など、各役割が明確でないと、定期的なミーティングや進捗管理を行えません。つまり、社内体制が整っていないと、責任の所在が不明確で、スムーズなコンテンツ制作の妨げとなります。

他部署との連携ができていない

他部署との協力が不足すると、コンテンツの一貫性や質が低下し、全体の戦略に悪影響を及ぼします。

たとえば、マーケティング部門との連携が弱いと、SEOや広告戦略を加味できず、効果が半減します。また、営業部門からのフィードバックが得られないと、顧客のニーズに反した記事を制作するリスクにもつながります。

つまり、他部署との連携が取れていないと、完成したコンテンツの情報が不足し、ユーザーが求めていないコンテンツを制作することにつながります

長期的な視野を持てていない

多くの企業や個人が、オウンドメディアを始める際に即座に大きな効果を期待しがちですが、これは大きな誤解です。

コンテンツの作成やSEO対策、ユーザーとの信頼関係の構築には時間がかかります。短期間で結果を求めると、焦って質の低いコンテンツを量産してしまいがちです。これでは逆効果で、ユーザーの信頼を失う可能性が高まります。

また、短期的な成果を求めることで、戦略の一貫性が失われることもあります。頻繁に方針を変えることで、ユーザーに混乱を招き、成果が出せなくなってしまうでしょう。

コンテンツマーケティングの知識がない

コンテンツマーケティングの知識が不足していると、オウンドメディアの効果を最大限に引き出すことは難しくなります。基本的なSEO対策やキーワード選定、ユーザーの興味を引くコンテンツ作成など、マーケティングの基本が重要です。これらを理解していないと、検索エンジンでの評価が低下し、ターゲット層にリーチしにくくなるでしょう。

さらに、ユーザーとの関係を高めるための戦略や、データ分析による改善ポイントの把握ができないと、継続的な成果を上げることが困難です

ターゲットを明確にできていない

ターゲットを明確にしないと、コンテンツの焦点が定まらず、誰にも響かない情報になりがちです。これは、ユーザーが「自分にとって価値がある」と感じられず、離脱率が高まる原因となります。

さらに、ターゲットが不明確な状態では、コンテンツの方向性やテーマも一貫性がなくなります。さまざまなテーマに手を広げすぎると、専門性が薄れ、オウンドメディア全体のブランド力が低下します。ユーザーが何を期待して訪れたのかが分からないため、結果的にリピート率も低くなります。

ドメイン評価が低く上位表示されない

ドメイン評価は信頼性や品質を示す指標であり、質の高い被リンクや一貫したコンテンツ更新が必要です。

評価が低い場合、作成した良質なコンテンツも検索結果で埋もれてしまい、ターゲットに届きません。特に新しいドメインの場合、継続的なSEO対策と時間をかけて評価を上げる努力が求められます。

記事作成を外注に丸投げしている

記事作成を外注に丸投げすると、コンテンツの品質や一貫性が損なわれるリスクがあります。外部のライターは企業のブランドやビジョンを深く理解していないため、メッセージに一貫性がなくなるリスクがあるからです。

さらに、フィードバックや修正を怠ると、SEO対策やユーザーのニーズに合致しない記事が公開されてしまいます。外注する場合でも、自社による監修やガイドラインを提供し、品質管理を徹底することが重要です

定期的なコミュニケーションを取り、企業の方向性や戦略に沿ったコンテンツ作成を心掛けることで、ブランドの一貫性を保ちつつ、効果的なオウンドメディアを運営できます。

成約につながらないアクセスばかり集めている

オウンドメディアでアクセス数が多くても、成約に結びつかない場合、それは効果的な運営とは言えません。単に訪問者数を増やすだけでなく、ターゲットとなる顧客層を明確にし、そのニーズに応じたコンテンツを提供することが重要です

たとえば、若者向けの美容商品を販売しているサイトが、年配向けの美容記事で多くのアクセスを集めても、成約にはつながりません。

ユーザーの行動分析を行い、どのコンテンツが成約に結びついているかを把握し、戦略を見直すことが必要です。質の高いトラフィックを集めることで、コンバージョン率を向上させ、受注につながるような良いリードを営業にパスできるでしょう。

まとめ

オウンドメディアが「意味がない」と言われる問題を避けるために、まず競合調査や費用対効果をシミュレーションし、目的とターゲットを明確にすることが重要です。

また、他部署と協力して一次情報を発信し、SNSやYouTubeを活用することで、より多くのユーザーにリーチできます。

これらの要素を組み合わせ、オウンドメディアをユーザーにとって価値あるものとし、成功させましょう。

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この記事の監修者

「新潟SEO情報局」の局長。SEO歴は10年以上で、オウンドメディア運用やコンテンツSEOが得意。普段はフリーランスのSEOコンサルタント兼ディレクターとして活動中。

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