個人が企業のオウンドメディアに勝つためのポイント5選!運用の手順も解説

監修者

つるけん(鶴巻健太) つるけん(鶴巻健太) 新潟SEO情報局長

SEO歴は10年以上で、オウンドメディア運用やコンテンツSEOが得意。普段はフリーランスのSEOディレクターとして活動中。

「オウンドメディアを個人で運営したい」と考えている方へ。

オウンドメディアで集客するには、コツをおさえながら運営を続けることが大事です。この記事では個人のオウンドメディアで企業に勝つためのポイントや、立ち上げ〜データ分析までの手順を解説しています。

オウンドメディアは意味ないという声もありますが、そんなことはありません。集客の強い味方となる、あなただけのオウンドメディアを作りましょう。

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この記事は「コンテンツ制作ポリシー」に沿って制作しています。

目次

個人が企業のオウンドメディアに勝つためのポイント5選

個人が企業のオウンドメディアに勝つためには、次のポイントを意識して運営する必要があります。

  • 自分にしか書けないジャンルを攻める
  • 独自性や一次情報を意識する
  • ロングテールキーワードを中心に攻める
  • 事業のテーマと連動させる
  • 地道に被リンク営業を続ける

現在の検索エンジンは法人ドメインを優遇する傾向にありますが、工夫次第では個人のオウンドメディアにもチャンスがあります。

自分にしか書けないジャンルを攻める

全く経験や専門性を持たないジャンルでコンテンツを作成しても、企業のオウンドメディアに勝ち目はありません。自分の経験や知識が活かせるジャンルを選んでコンテンツを作成しましょう。

自分にしか書けないジャンルを攻めることは、コンテンツの質を高めるだけでなくSEO対策としても有効です。SEO対策において、「E-E-A-T」が重要と言われています。「E-E-A-T」とは、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されているウェブサイトの評価基準のことです。

英語の名称日本語の名称
Experience経験
Expertise専門性
Authoritativeness権威性
Trustworthiness信頼性
E-E-A-T

漫然とコンテンツを追加するのではなく、自分の強みを活かせるオウンドメディアを作りましょう。

ロングテールキーワードを中心に攻める

ロングテールキーワードとは複数のキーワードを組み合わせた、検索ボリュームの比較的少ないキーワードのことです。具体的には検索ボリューム1,000未満のキーワードを指します。

検索ボリュームの大きいキーワードは競合も多く、費用対効果が高いため企業がコストをかけて対策しています。そのため、個人のオウンドメディアで上位表示を目指すのは難しいでしょう。

ロングテールキーワードであれば、キーワード次第で個人のメディアでも上位表示を目指せます。特に検索結果に個人サイトが多いキーワードは狙い目です。

なお、ロングテールキーワードの調査に効果的なツールが以下のとおりです。
(各ツール名をタッチすると、概要をまとめた記事が表示されます)

ツール名特徴
キーワードプランナーGoogleが提供するツール
ラッコキーワード初心者〜上級者まで活用できるキーワード調査ツール
Ubersuggest買い切りで購入できるオールインワンツール

事業のテーマと連動させる

オウンドメディアのコンテンツは、事業のテーマに近い内容を発信しましょう。例えば教育サービスを展開している場合は、教育に関するジャンルをオウンドメディアで発信すると集客を見込めます。

オウンドメディアにアフィリエイト広告を貼って収益化する方法もありますが、ライバルが多く簡単ではありません。むやみにジャンルを広げず、集客に直接つながりそうなテーマに絞りましょう。

オウンドメディアで事業に関するコンテンツを発信すると、「E-E-A-T」にもつながるためMEO対策も並行して進められます。MEO対策とはGoogleマップで上位表示を狙うための施策です。

オウンドメディア、MEO対策を別々に進めるのではなく、複数の施策を連動して運営すると効率的です。

地道に被リンク営業を続ける

SEO対策のひとつとして、ドメインパワーを上げることがあります。ドメインパワーとは、そのメディアの信頼性を示す指標です。

信頼性の高いメディアから被リンクをもらうとドメインパワーが上がります。オウンドメディアを立ち上げたら、他のメディアに被リンクをしてもらえるよう依頼しましょう。闇雲に営業するのではなく、自分のメディアと関連性の高いメディアに被リンク営業を依頼すると効果的です。

なお、スパムサイトなど信頼性の低いサイトからのリンクは、ペナルティの原因になりかえってオウンドメディアの検索順位を下げてしまうので注意しましょう。

個人用オウンドメディアの立ち上げ〜運用の大まかな手順

オウンドメディアの立ち上げから運用まで、大まかな手順を解説します。初めてオウンドメディアを立ち上げる方は、ぜひ参考にしてください。

  1. サーバー・ドメイン契約とWordPressのインストール
  2. ペルソナ・カスタマージャーニーなどの設計
  3. キーワード選定
  4. コンテンツ作成
  5. データ分析

集客するためにはコンテンツを作成するだけでなく、データ分析も必要です。

1.サーバー・ドメイン契約とWordPressのインストール

オウンドメディアを立ち上げるには、まずドメインを取得してサーバーをレンタルする必要があります。

WordPress以外に無料ブログのサービスもありますが、万が一サービスが終了した場合、自社のオウンドメディアも消えてしまいます。WordPressはドメイン、デザインの自由度が高くSEO対策にも強いため、オウンドメディアを立ち上げるときはWordPressを使いましょう。

SNSとブログを連携する場合は、SNSアカウントも合わせて作成しましょう。SNSアカウントは無料で作成できます。

2.ペルソナ・カスタマージャーニーなどの設計

オウンドメディアによる集客にあたり、まずはターゲットを設定する必要があります。そのためにペルソナ・カスタマージャーニーを設計します。

ペルソナ、カスタマーマーケティングの意味をまとめました。

ペルソナ自社の商品・サービスのターゲットとなる
架空の人物像
カスタマージャーニー顧客が商品、サービスを知ってから購入、契約し、それらを継続利用するまでの顧客体験
ペルソナ、カスタマージャーニー

ペルソナやカスタマージャーニーは、具体的な顧客のイメージを定めてコンテンツの方向性を固めるために必要な過程です。

3.キーワード選定

コンテンツを作成するにあたり、まずは検索上位を狙うキーワードを選択します。せっかく質の高いコンテンツを作成しても、キーワード選定を間違えると検索上位に表示されないため、ユーザーに見てもらう機会を逃してしまいます。

キーワード選定には、SEOツールを使うと便利です。

4.コンテンツ作成

選定したキーワードを元に、実際にコンテンツを作成します。顧客の信頼を得て集客につなげられるかどうかは、コンテンツの質にかかっています。

コンテンツは自社で作成するほか、外注する方法もあります。SEO対策、コンテンツの質の両方を意識したコンテンツ作りを心がけましょう。

ブログ記事の書き方はこちらの記事で解説しています。

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5.データ分析

データ分析には主にGA4(Google analytics 4)、GSC(Google Search Console)を使います。

コンテンツは作成して終わりではなく、データ分析の結果を見て改善を続ける必要があります。オウンドメディアにおいてもPDCAサイクルを回すことが重要です。

サーバー・ドメイン契約とWordPressのインストールの流れ

サーバー・ドメインの契約とWordPressインストールの流れを4ステップで解説します。

  1. サーバー・ドメインを契約する
  2. WordPressをインストールする
  3. テーマやプラグインをインストールする
  4. GA4・GSCなどを設定する

一見難しそうに感じますが、最近はWordPressの普及に伴いサーバー側のサポートが普及しています。手順通りに進めれば、初心者でも問題なくWordPressをインストールできます。

1.サーバー・ドメインを契約する

サーバー、ドメインを契約してホームページを開設する準備をします。ホームページを家に例えると、ドメインとはインターネット上の住所、サーバーとは土地のようなイメージで考えるとわかりやすいでしょう。

サーバー会社、プランによって料金やサービス内容は異なります。オウンドメディアのサーバー代は、月々数千円〜5千円程度が目安です。

サーバーを選ぶにあたっては、次のポイントを確認しましょう。

  • 無理のない料金プランか
  • WordPressに対応しているか
  • アクセスが集中しても耐えられるか
  • バックアップに対応しているか

サーバーは1年〜3年単位で契約できます。期間が長いプランにすると割安です。

ドメインはすでに使用されているものでなければ、自由に設定できます。

おすすめは自分の名前や屋号をドメイン名に設定することです。このサイト「新潟SEO情報局」も、ドメインを「niigata-seo.com」に設定しています。

2.WordPressをインストールする

サーバー、ドメインを設定したらWordPressをインストールします。

サーバー会社によっては自動でインストールするサービスを提供しており、指示に従って操作するだけでWordPressのインストールが可能です。

手動でインストールする場合、次の手順で行います。細かい操作はサーバーによって多少異なります。

  1. データベースを作成する
  2. WordPressをダウンロードする
  3. FTPソフトを使ってWordPressをアップロードする
  4. サイト情報の初期設定を行う

3.テーマやプラグインをインストールする

WordPressをインストールした直後、テーマ・プラグインは初期設定になっています。ホームページをカスタマイズするためにまずテーマ、プラグインをインストールする必要があります。

WordPressのテーマとは、サイトのデザイン・機能のテンプレートのことです。テーマには無料テーマ、有料テーマがあります。有料テーマを使うと、htmlやcssの知識がなくても洗練されたデザインのホームページを作れます。

プラグインとは、WordPressの機能を拡張するツールです。SEO対策やアクセス解析、問い合わせフォームの設置に使います。便利な機能もありますが、プラグインが多いとホームページの動作が重くなるので注意しましょう。

4.GA4・GSCなどを設定する

サイトのアクセスを解析するためにGA4(Google Analytics 4)、GSC(Google Search Console)を設定します。どちらも無料で使用できます。

サイト流入を正しく解析するためにも、GA4とGSCは必須のツールです。見方を覚えてデータ分析に役立てましょう。

ペルソナ・カスタマージャーニー設計の流れ

ペルソナ、カスタマージャーニーはWeb集客を成功させるために重要な要素です。設計の流れを3ステップで解説します。

  1. ペルソナ(見込み客)を設計する
  2. カスタマージャーニーを設計する
  3. サイトコンセプトを設計する

それぞれの手順について、詳しく解説します。

1.ペルソナ(見込み客)を設計する

ペルソナの設計では、漠然としたイメージではなく年齢や性格まで細かく設計します。設定する項目について、例をまとめました。

  • 性別
  • 年齢
  • 家族構成
  • 趣味
  • 職業
  • 性格
  • 悩み(アンメットニーズ)

コンテンツ作成時にはペルソナを意識すると、ターゲットにとって魅力的な内容を発信できます。

2.カスタマージャーニーを設計する

オウンドメディアで集客するためには、顧客の悩みが自社の商品、サービスによって解決できることを示す必要があります。ペルソナを設定してから、悩み(アンメットニーズ)を起点にカスタマージャーニーを設定します。

カスタマージャーニーでは、具体的に次の内容を考えます。

  • 顧客が何を解決するためにオウンドメディアを訪問するか
  • 商品、サービスを通してアンメットニーズを満たせるか
  • 顧客が自社の商品、サービスを通して何を実現できるか
  • 顧客が継続して自社の商品、サービスを購入する決め手は何か

オウンドメディアのアクセスが増えても、商品やサービスの購入につながらなければ集客には結びつきません。顧客の信頼を獲得するためにも、カスタマージャーニーの設計は必要不可欠です。

3.サイトコンセプトを設計する

ペルソナ、カスタマージャーニーを元にサイトコンセプトを設計します。オウンドメディアを通して、誰のどのような悩みを解決するのか明確にしましょう。

適切なサイトコンセプトが思いつかない場合、ペルソナやカスタマージャーニーを再度見直す必要があります。

オウンドメディアの方向性を一意に定めるために、サイトコンセプトは重要なポイントです。

キーワード設計の流れ

キーワード設計の流れを4ステップに分けて解説します。

  1. 軸キーワードを決める
  2. ツールを使って関連キーワードを抽出する
  3. 競合サイトの獲得キーワードを抽出する
  4. 対策するキーワードをグルーピングする

キーワード設計の際はSEOツールの利用がおすすめです。

1.軸キーワードを決める

まずは軸キーワードを設定します。軸キーワードとは、事業のテーマと関連性が高いキーワードのことです。

掃除機と販売している会社であれば「掃除機」、校正ツールを提供している会社であれば「校正」や「校正ツール」が軸キーワードになります。

軸キーワードで上位表示ができればベストですが、必ずしも上位表示の可能なキーワードである必要はありません。軸キーワード単体で上位表示が難しくても、関連キーワードを含めたコンテンツを作成すれば顧客の獲得は可能です。

2.ツールを使って関連キーワードを抽出する

SEOツールを使って、軸キーワードに関連するキーワードを抽出します。

ツールは複数ありますが、「ラッコキーワード」がおすすめです。無料版でも関連キーワードが見られるほか、有料版では検索ボリュームなどより詳細な情報も得られます。

3.競合サイトの獲得キーワードを抽出する

関連キーワードのほか、競合サイトのキーワードや検索順位も確認しておきましょう。自社のコンテンツを作るときの参考になります。

競合分析ができるSEOツールをいくつか紹介します。

  • ラッコキーワード
  • Ubersuggest
  • Nobilista
  • GRC

4.対策するキーワードをグルーピングする

対策するキーワードを抽出したら、カテゴリごとにグループ分けしてコンテンツマップを作成します。コンテンツマップはキーワードを整理して、ユーザーの動線を考えるために役立ちます。

コンテンツマップの作成には、エクセルやスプレッドシートのほかMindMeisterのマインドマップが便利です。MindMeisterは1枚まで無料で作成できます。

コンテンツ作成の流れ

コンテンツ作成の流れを3ステップに分けて解説します。

  1. 対象キーワードの関連キーワードを調査する
  2. 検索意図を満たす構成を作成する
  3. 独自性や一次情報を盛り込みつつ執筆する

これまでの設計を元に、質の高いコンテンツを作成しましょう。

1.対象キーワードの関連キーワードを調査する

対象キーワードの関連キーワードについて、検索ボリュームや実際に上位表示されている記事を調査します。

ただキーワードをコンテンツに盛り込むだけでは、集客につながりません。キーワードの検索意図を考察し、ユーザーの悩みを解決するコンテンツを作成する必要があります。

2.検索意図を満たす構成を作成する

検索意図とは、ユーザーがそのキーワードを検索する背景にある悩み、問題のことです。

キーワードが決定したら検索意図を満たす構成を作成し、構成を元に本文を作成します。

構成のポイントはタイトル、見出しだけで記事の内容がある程度伝わることです。例えば言葉の意味を解説したいとき「◯◯とは?」で終わらせず、「◯◯とは〜のこと」のように答えまで含めるとユーザーにとってわかりやすくなります。

3.独自性や一次情報を盛り込みつつ執筆する

他のサイトと同じようなコンテンツを作成しても、ユーザーのためにはならず検索エンジンにも評価されません。コンテンツ作成時は独自性、一次情報を意識しましょう。

実際の体験や専門性の高い内容を盛り込むと、他のサイトに真似できないコンテンツになります。

データ分析の流れ

データ分析の流れを、4ステップに分けて解説します。

  • GA4・GSCのデータを定期的に確認する
  • 上位表示されない場合はリライトする
  • 関連記事同士を内部リンクでつなぐ
  • CTAを設置する

コンテンツを作成しただけでは、集客にはつながりません。データからフィードバックを繰り返すことで、アクセス流入や集客の改善を期待できます。

GA4・GSCのデータを定期的に確認する

GA4、GSCのデータを定期的に確認して、サイト流入を分析します。データ分析では特に次のポイントを意識しましょう。

  • PVの推移
  • 流入が多いクエリ
  • サイト流入元(オーガリニック、SNSなど)
  • 検索順位

急に検索順位が落ちた場合、サイトがペナルティを受けている可能性があります。ペナルティを受けている場合、サイトを改善しなければ検索順位は上がりません。

上位表示されない場合はリライトする

上位表示されない記事は、リライトして順位を改善しましょう。リライトは次の点を意識すると、上位表示が期待できます。

  • 上位の記事に含まれている内容を追記する
  • 古い記事の場合、最新の情報に更新する
  • 再検索されているコンテンツを追加する
  • 内部リンクを追加する

リライト後も引き続き検索順位をチェックして、上位表示できているか確認しましょう。

関連記事同士を内部リンクでつなぐ

内部リンクとは、サイト内部にある他のページへ飛ぶリンクのことです。関連記事同士を内部リンクでつなぐと、ユーザーが複数の記事を読むためサイトの回遊率が上がります。

コンテンツ1つで説明できる内容には限度があります。内部リンクを通して複数の記事を呼んでもらうことで、ユーザーの深い悩みにも対応できます。

CTAを設置する

CTAとはCall To Actionの略で、ユーザーに商品・サービスの購入や問い合わせなどの行動を促すことです。ユーザーがコンテンツに満足しても、CTAを設置していなければ集客に結びつきません。

CTAとして具体例を紹介します。

  • 商品・サービスの購入
  • 資料請求
  • 会員登録
  • 問い合わせ

CTAはボタン形式にするなど、ユーザーにわかりやすく設置する必要があります。

まとめ

工夫次第で、個人のオウンドメディアでも企業に負けないコンテンツを作ることは可能です。

闇雲にコンテンツを更新するのではなく、誰に何を届けたいのか意識して運営しましょう。また、コンテンツを作成してからはデータの分析が不可欠です。他のビジネスと同様に、PDCAを意識して取り組みましょう。

<参考記事>
【個人でできる】オウンドメディアの作り方は?個人でできる集客方法3選

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この記事の監修者

「新潟SEO情報局」の局長。SEO歴は10年以上で、オウンドメディア運用やコンテンツSEOが得意。普段はフリーランスのSEOディレクターとして活動中。

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